【密着取材レポート】me-me*初の台湾単独公演に現地メディアとファンが殺到

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いよいよ開演。暗転した会場に、司会からのナレーションが入り、DJ DeckstreamがDJブースへ。台湾公演のために彼が用意したオープニングSEが鳴り響き、波多野結衣を先頭にme-me*メンバーがステージイン。DJ Deckstreamとハイタッチして位置についていく。そして、ダンス経験を持つ神咲詩織が、早速、ソロダンスで魅せ、観客に驚嘆の声をこぼさせる。

me-me*の名刺代わりとなる1曲目は、「You are addicted」。グループ結成初期から存在する疾走感溢れるアップチューンは、台湾公演に合わせてサビを北京語verに変更。日本からのファンたちが普段の公演同様に激しく盛り上げる一方で、日本のように総立ちでライブを楽しむ文化ではない現地ファンは、座ったままでビートに合わせて身体を揺らす。

「我们是“me-me*”! よろしくお願いします!」と声を合わせる5人。沸き上がる歓声の中で、順番に自己紹介を行なう。「台湾のみなさんって、私たち結構お久しぶりなんですけど、心待ちにしてくださっていた方もいて、とてもやさしくて。今日はみなさんのために頑張りたいと思います。」と、神咲詩織(かみしぉ)。藤北彩香(あーにゃん)は「いつも空港では温かいお迎えありがとうございます。今日は楽しんでいってください。」と頭を下げる。「るかちゃーん!」と、ファンからの熱いコールに「謝謝」と照れた佳苗るか(るーちゃん)は、「私は台湾の食べ物もとっても好きで、昨日も小籠包や美味しいタピオカミルクティーなどを飲んで、すっごく楽しめました。なので、また絶対来たいと思います。」と、話す。確かに前日、男性5人を含むスタッフ8人が食べた量と同じだけの小籠包を、me-me*5人(+マネージャー2人)はペロリと平らげていた。「大家好。我是Maika。今日は楽しいライブにしましょう。」と、リーダーのMaikaは、中国語を織り交ぜて挨拶。そして台湾で“暗黒林志玲(夜のリン・チーリン)”とも呼ばれ、若者たちから絶大な人気を誇る波多野結衣(はたちゃん)は、「去年は映画を撮りに来たんですが、今年はme-me*として来ることができてとっても嬉しいです。」とコメント。ひときわ大きな歓声を浴びた。

次の曲に行くためにMaikaが「Stand Up please!」と呼びかけると、その言葉を心待ちにしていたのか、現地ファンは一気に立ち上がる。そして、るーちゃんの弾けた「Are you ready?」の声から始まるコールアンドレスポンス。「学園天国」で、会場は一気に燃え上がる。さらに、「いますぐKiss Me」「負けないで」と、スタンダードなJ-POPをフォメーションダンスとともに元気に披露すると、現地ファンも日本のファンのコールをまねて、早くもme-me*の定期公演にも負けない盛り上がりをみせていた。

日本でのライブ同様に超電磁砲(という名の、客席から発射されるクラッカー)が炸裂して、現地ファンに大ウケだった「星になるのだ」に、1部のラストソングとなった「I❤愛(あい・あい・あい)」。気づけば台湾公演もまた、いつもどおりのme-me*とme-mer*が一緒に作り上げるライブが展開されていた。me-me*の音楽とライブパフォーマンスが、想いを同じくする人たちが集まったこの空間で、言葉の壁を超えたのである。


特別企画のためにme-me*が一度ステージを降りて、DJ DeckstreamによるDJ TIMEへ。彼が2014年の年末にリリースしたアルバム『DRESS CODE』収録曲「Far East Movement feat.RINO LATINA II & SKY-HI」を用いたことで、SKY-HIのラップが、4月のAAA公演に先駆けてATT SHOW BOXの空間を埋めていったことは、AAAファンにしてみても嬉しいサプライズだったことだろう。もっとも、会場でSKY-HIの声に気づいたのが、記者以外にどのくらいいたのかは定かではないのだが。

ライブの中休み的に挟み込まれたのは、台湾公演特別企画の<me-me* Fashion Show !!>。メンバー5人がそれぞれチームカラーやこだわりのコーディネートで、客席の間の花道まで歩いてポーズをキメる。ここでとりわけ大きな反響を起こしたのは、猫耳パーカーにフリルスカートを合わせた波多野結衣が、颯爽と客席の間を歩き、そしておもむろにパーカーを脱いだ時。その中から現れたのは、私服としてはよく着るものの、“波多野結衣”のキャラクターでは着ることがなかったというパンキッシュなスタイル。会場を埋めた台湾の青少年たちは、そんなレアな波多野結衣が観ることができた……というよりは、“波多野結衣が脱衣する瞬間”を目の当たりにして、それだけで大興奮な様子だった(笑)。

ファッションショーとプレゼント抽選会(メンバーとの写真撮影)を挟んで、「DEVILOVE」から2部のライブがスタートする。刺激的なサウンドの洪水とステージに落とされた赤い光の中で躍動するme-me*は、これまた日本では未公開の真紅のドレスという新衣装。ミステリアスな雰囲気を醸し出すダンスナンバー「mirror」とともに、しなやかに大胆に、巷のアイドルグループでは出せない本物のセクシーさを放ったパフォーマンスは、あらためて彼女たちが唯一無二の存在であることを感じさせる。

そして新曲「WOMAN」。DJ Deckstreamプロデュースのこの曲は、よりボーカルに力点を置いたミドルバラード。音大出身の神咲詩織、ソロアーティストとしても活動するMaikaなど、個人がそもそも備えていた音楽スキルも高めな彼女たち(もちろん普段からダンス&ボイストレーニングも行なっているのだが)。そして女優という職業で磨きあげた表現力を使い、ドレスの裾をたおやかになびかせながら、歌詞で描かれたme-me*の決意でもある想いを5人は声にして重ねていく。さらに本編最後は「ありがとう~Dream Box」。すでに言葉の壁を超えていた彼女たちの歌声は、台湾のファンの心を掴み、そして温かく包み込むのだった。

アンコール。再度、北京語verの「You are addicted」を披露したのち、ラストソングは「みんなでひとつになりましょう!」と呼びかけて、定期公演でも歌われている大黒摩季の「ら・ら・ら」を、こちらもサビを北京語で。事前にレクチャーが行なわれたこともあり、台湾のファンと日本のファン、そしてメンバーがひとつになっての大合唱がATT SHOW BOXにいつまでも響いていた。

なお、終演後には、メンバーが今度はコスプレ姿でステージへと登場。ライブに参加してくれたファンとの交流会が行なわれた。また、このライブの模様は、前日の訪台と同様、新聞などで高い注目度をもってニュースとして報道された。

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)



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