ドノヴァンによる音楽が60年代後半に生きる労働者階級の生活を美しく彩るケン・ローチ監督の長編デビュー作『夜空に星のあるように』リバイバル公開決定&メインビジュアル解禁

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イギリス映画界の名匠ケン・ローチの長編デビュー作『夜空に星のあるように』(英題:Poor Cow)が、1967年の日本公開から53年の時を経て劇場公開することが決定した。

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2021年12月17日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショーとなる。また公開決定に併せて、メインビジュアル、特報、場面写真も解禁となった。

2000年代に入り「麦の穂をゆらす風」(06)、「わたしは、ダニエル・ブレイク」(16)の2作品がパルムドール(最高賞)を受賞、80歳をこえてなお、新作を発表しているケン・ローチは、格差社会、貧困、人種差別といった社会問題を取り上げ、労働者階級やときに第3世界からの移民たちに寄り添った映画を撮り続けている稀有な映画監督である。『夜空に星のあるように』は、そんなケン・ローチ監督の長編映画デビュー作。すでにその一貫した視点やプロ、アマ問わないキャスティング、ロケ撮影中心、大胆なシーンの省略、即興性など、監督のその後の映画に見られる特長が顕著に表れている作品になっている。



ロンドンの労働者階級に生まれた18歳のジョイが、夢と現実のはざまで揺れ動きながら生き抜いていく姿は、21世紀の世界に生きる私たちにも鮮烈な印象を残し、深い感銘を与える。主演は、本作でカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭主演女優賞を受賞したキャロル・ホワイトと「コレクター」(63)でカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞後、「プリシラ」(94)、「スター・ウォーズ エピソード1」(99)などアート系作品からハリウッド大作まで華麗なるキャリアを誇る名優テレンス・スタンプ。またイギリス・フォーク・ロック界の巨人ドノヴァンによる音楽が、60年代後半に生きるロンドンの労働者階級の生活を美しく彩っているのも魅力のひとつでもある。今回、解禁された特報では、ジョイ(キャロル・ホワイト)と幼い子にデイヴ(テレンス・スタンプ)がドノヴァンの楽曲「Colours」を歌うシーンが抜き出されている。


『夜空に星のあるように』

2021年12月17日(金)より新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
監督・脚本:ケン・ローチ
原作・脚本:ネル・ダン 製作:ジョセフ・ジャンニ 製作協力:エドワード・ジョセフ 撮影:ブライアン・プロビン 編集: ロイ・ワッツ 音楽:ドノヴァン 出演:キャロル・ホワイト、テレンス・スタンプ、ジョン・ビンドン、クイーニ・ワッツ、ケイト・ウィリアムス 提供:キングレコード 配給:コピアポア・フィルム
[原題:Poor Cow/1967 年/イギリス/ヨーロピアン・ビスタ/カラー/102 分]
(C)1967 STUDIOCANAL FILMS LTD.
【ストーリー】ロンドンの労働者階級に生まれた 18 歳のジョイは、泥棒稼業で生計を立てている青年・トムと成り行きで結 婚し妊娠。ところが、トムは赤ん坊に無関心ですぐ彼女に手をあげる始末。トラブル続きのある日、トムが逮捕され、ジョイ は叔母の家に厄介に。そこに夫の仲間だったデイヴが訪ねてくる。やがて彼女は優しいデイヴに惹かれ一緒に幸せな日々を送 るが、彼もまた逮捕されてしまう。獄中のデイブに手紙を書き続けながらジョイは、幼い息子ともに懸命に生きていくが...。

◆『夜空に星のあるように』 オフィシャルサイト
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