驚異の音楽集団“ママレイド・ラグ”登場!

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驚異の音楽集団“ママレイド・ラグ”登場!

耳障りのいいメロディ、気の利いたコード進行、清潔感のあるアレンジ…
そこから漂うものは、良質なポップ・テイストであり、滑らかな心地好さであろう。

だが、一歩引いて、彼らのサウンドに細心の注意を払ってみれば、新人とは思えぬ、驚愕のアレンジ力と圧倒的な演奏力…もっと大きな意味で素晴らしい「音楽力」を備えてくることに気付く。

限りない可能性と、音楽に対峙する真摯な姿勢を持つ、今時稀有なバンド、それがママレイド・ラグであると断言する。

緩やかな成り立ちで、いろんな音楽をやっていきたい

●ママレイド・ラグからコメントが届いています!


●右記インタヴューの様子はこちら!

必見!
Live@shibuya B.Y.G
2002/02/27


1st mini ALBUM

「春雨道中」

Sony Music Associated Records
2002年03月06日発売
AICL-1368 1,529(tax in)

1 春雨道中
2 朝焼け
3 Melancholy Love
4 恋におちたら


Live!

2002/3/28(thu)

渋谷 BYG
Start 19:00~
Charge ¥2,000(Drink別)
【問合せ】渋谷 BYG  Tel:03-3461-8574

2002/4/12(Fri)
Event スペースシャワー列伝 第十三巻~幸結(はっぴいえんど)の宴~ 

ROCKIN' COMMUNICATION 新宿ロフト
Open 18:00~ 
Start 19:00~

Ticket 前売3,000/当日3,500
《チケットぴあ・ローソンチケットにて全国発売中》

出演 MAMALAID RAG/キンモクセイ/初恋の嵐/ゲントウキ
【問合せ】スペースシャワー 03-3585-4666



インプロビゼーションからポップスへ

――皆さん、九州のご出身だそうですね?

田中拡邦(Vo,G):
僕と江口(B)は同級生で高校で一緒にバンドをやってたんですけど、ある時ドラムが抜けちゃったんです。その頃ドラムの山田くんが大学で佐賀に来てまして、大学生だった彼を楽器店から紹介してもらったんです。

――その頃から既に今のような音楽性だったんですか?

田中:
根っこの部分は変わらない気がしてるんですけど、でもその時はcreamとか好きで、まあブルースにハマってたんで…どっちかというとイギリスのハードロックみたいのを演ってました。今よりももっとハードな、自分達個人の楽器のフレーズを出し合う…みたいな音楽ですね。

――オリジナルは?

田中:
3人で始めて…高校2年くらいのときからオリジナルを作り始めました。そのころから音楽の方向性が変わってきたんじゃないかなって思います。

――その頃といえば、どんな音楽が流行っていたんですっけ…。

田中:
う~んと…B'zJUDY AND MARYとかHi-Standard…そういうのをやっているバンドも周りには結構いました。

――ですよね。そのなかで異端だったでしょ(笑)?

田中:
バンドとしては友達はあんまりいなかったですね(笑)。

――そもそも3人が出会った時の底辺にある共通項のようなもの、それはどういうものだったのでしょう。

田中:
その頃からよく話はしてたんですけど、“これはロックだよね”とかっていう会話はよくあるんですね。“久しぶりにこれはロックだった”とか“これは全然ロックじゃないとか”…そういうものを突き詰めていく、みたいなものがあって。そういうセンスとか趣味にはなんとなく共通したところがあった。ただ、はっぴいえんどとかアメリカの音楽を聴きだしてから、 “ロックだと思えるもの”=“こういう音楽”なんだっていうのが整理されてきました。そういう音楽の見方…っていうんですか。

――ママレイド・ラグの最も異端で最も尖った部分に、“圧倒的な音楽的表現力の力量”があると思うんです。「楽器をプレイする」ではなく「楽器を使って音楽をつくる、世界をクリエイトする」という、似て非なる意識が高い志として根付いている。これは凄いことですよ。音楽を奏でることに関して絶対的なこだわりがあるとにらんでいるんですが(笑)。

江口直樹(B):
例えば、テクニックっていうのは必要かもしれないですけど、その僕がベースを弾くときに何を一番大事かと思うと、まず歌をしっかりと聴こえるためのベースを弾くことなんです。ベースラインを目立たせるためのベースを弾くんじゃなくて、歌が聴こえてくる、バックで歌と同時に流れるようなベースを弾けたらいいなと思います。そのために必要な最低限のテクニックっていうのをとことんやってみようっていう気持ちでやってきました。だからホントにあんまり目立ったテクニック・プレイはやらないんですけど、“歌を大事にするためのベースを弾く”ためのテクニック…っていうか、そういういうのを突き詰めていきたいところです。

山田潤一郎(Dr):
やっぱり歌ですね。全体をしっかり支える意味でリズムは大事なもの。それをずっと気付きながら叩いてきました。今もまだ気付くことはたくさんあるんで。

――ギタリストとしての田中さんはどうですか?

田中:
中学・高校の6年のうち4年間はテクニック的なものをとことんやってみようっていう時期もありました。バンドとしてもCreamをやっていた頃なんですけど、いわゆるインプロビゼーションっていわれるものばっかり演ってたんです。練習スタジオに入っても練習はやらないで、1~2時間最初っから最後までずっとインプロビゼーションをやってるわけです。ずっと自分のフレーズを出し合う。ただ、そういうのにだんだん疲れてきたっていうのがあって…うまくいくときはすごいうまくいくんですけど、波が激しいんですよね。そういう普遍性のないところから、いわゆるポップスというものを作りたいという風になってきたんだと思います。

――ソングライティングに関してはどのように成長を?

田中:
中学の時はビートルズをどっぷり3年間勉強して…他の音楽は全く聴かないくらいの感じで。高校に入って演奏して楽しむことをやってたんですけど、やっぱり自分の歌を作れなかったっていうのがあったんです。歌が好きでビートルズが好きで、自分で歌を作りたかったんですけど、結局日本の音楽っていうのを聴いてないんで、自分の言葉である日本語の曲をつくれない。ってことは、自分の音楽を作れないってことになっちゃう。それで結局、高校の時は、歌が2分で演奏6分みたいなことをやってたんです。歌は演奏に入るためのきっかけにある…みたいな、間奏にはいったらXタイムでずっとまわしてるっていう(笑)。ただそこで、はっぴいえんどを聴いたんですね。日本語という自分達の言葉でこんなにかっこいい音楽があるんだと、大きなショックを受けた。それからですね、ようやく自分の言葉で音楽を作れるようになっていったのは。

――日本語じゃ自分の満足すべき音楽は作れないと思い込んでいた時に、はっぴいえんどの作品は衝撃だったと?

田中:
悩んでたんですけど、実は30年も前に同じようにこういう人たちが悩んで、しかも成功して作品を残してるっていう。…頭が下がる思いでした。

――実際の曲作りはどのように?

田中:
最初はどちらかというと、感覚的に作ってました。日本語ですから、ものすごく詞を大事に、とにかく上手い詞を書こうと思っていましたけど、作曲技術はなかったんですね。知識やノウハウもない。でもアメリカの素晴らしい作曲家が作り上げた音楽を勉強していくと知識とか少しずつ付いてきて、それが一番の大きな変化ですね。

究極は音楽が頭の中で鳴ってもらうこと

――現在、ママレイド・ラグの音楽は、びっくりするほどのハイレベルな演奏の上に成り立っていますよね。でも、そういう演奏者としての力量は全く前面に出そうとしない…そこらへんはどうでもいいことですか?

田中:
逆に「巧いね」って言われると結構、悲しくなるようになりました(笑)。そう思われようとは全く思っていないですね。「この曲いいですね」って言われるのが一番いいんです。それが音楽を作ったかいがあったっていうことで…ホントうれしいですね。そう言われると…。

――「いい曲ですね」「メロディがきれい」「いい声」…100人中99人はそういう評価をするでしょう? だからこそ、バークスでは敢えてそこに着目したいな、と(笑)。だって使用機材だって、半端なこだわりじゃないでしょ!

全員:
バレてる…(笑)

――それに、「春雨道中」のキーだって…。

田中:
B♭です。

――ですよね。何故キーはAじゃないんですか? わざわざ、カポタストをしてまで変調を!

田中:
Aで作ったんですけどサビの張りが足りなかったんで半音上げたんです。それでギターっていうのは開放弦の楽器なんでB♭っていうのはクリシェのコードを弾きにくいんですよね、だからカポで…ってこんな話をしても誰もわからないと思うんですけど(笑)。(編集部註●クリシェ:同じコードが長く続くときに、単調になるのを防ぐために、コードのルートや第5音を変化させる装飾的なライン。5th~Root (♯4th~9th)間の音を動かすトライアドの慣用的修飾法として、M△ m△ 共に 5th中心のタイプと Root中心のタイプがある)

――単純に半音キーが上がるだけで明るくなりますよね。

田中:
Bまでいくかは迷ったんです。ただ、Bまでいくと軽~くなったんでB♭で。

――そんな緻密かつ繊細なこだわりがありながらも、ライヴではそれを楽しんでいるそぶりもありますね。

田中:
ライヴは難しい…って思っています。その時の瞬間とともに過ぎ去っていくものでやり直しもきかないんで、本当に難しいものだと思います。逆にそれが醍醐味。難しい故にやりがいがあるっていうんですか…。

山田:
結果的にやっぱりヴォーカル…歌がお客さんの心に残る、メロディが残るっていうのが僕もうれしいんですね。ドラマーとしてサポートするってよりも自分も一体となって自然に耳に入っていく。だからすごい丁寧に心がけてます。自分もひとつの歌になりえるっていうのが目標にありますね。

江口:
ライヴは本当に生ものですから。その一回きりの演奏でどれだけ伝えられるかっていうところが一番大事なとこなんで、「いい曲だったね」って言われることが僕のプレイ自体もうまくいったことの証だと思っています。そういったことに全力をつくしてがんばってますけど…。

――地に足をつけて、ちゃんとかみしめるようにプレイしていますよね。

田中:
やっぱり音楽を聴いて欲しい。何をしに来ているかというと音楽を聴きに来ているんですから、よりいいものを、よりいい音を、より心のこもった音を出したい。

――料理でいうとシェフみたいなもんですかね?

田中:
料理と似てますよね。手を抜くと手を抜いた分、素直にでてくるものだと思ってます。

――最小限のトリオ編成で、しかもこのクオリティ…、メンバー感の信頼関係は強いのでしょうね。

田中:
…“友達”ではないですよね。それが一番違うとこかもしれない。言い方はあまりよくないかもしれないですけど、友達ではなく仕事仲間…っていうんですか。音楽を仕事とは思っていないんですけど。

江口:
音楽仲間だよね。

――今後の可能性はいろいろあると思うんですけど、期待できる新機軸はありますか?

田中:
予定はないんですけど、自分達の担当楽器にあまりこだわりたくないという気持ちが大きくなってきています。いろんな楽器をやって音楽を楽しみたい。それで聴く人も楽しんでもらいたい。編成にこだわらないもっと緩やかな成り立ちで、いろんな音楽をやっていきたいですね。

――音色にしても音楽の種類にしても幅広く?

田中:
みんながプロデューサーになれたらいいと思うんです。バンドってそこだと思うんですよね。バンドというのは、セッション・ミュージシャンを雇ってこう弾いてくださいっていうものではないので。みんなが音楽全体をみて、そこで自分がどうアプローチするか…それがプロデューサー的視点だと思うんですよね。そういう視点にみんながなることがバンドの醍醐味だから。それをやっていきたいですね。

――今後は、江口さんや山田さんによる作曲も?

江口:
う~ん、あんま期待はなんですけど…挑戦しようとはもちろん思ってます。でもあまり外に向けては…。

山田:
いろんな楽器に…打楽器とかたくさん触れて、レコーディングでも実験的なことをいろいろしたいですね。

――最後に、自分達の作品をどんな風に聴いてもらいたいと思いますか?

田中:
別に場所を問うわけではないんですけど、家でもゆっくり聴ける音楽でありたいなと思います。音自体を楽しむというか、そういう聴き方をしてもらえると嬉しいです。究極はやっぱり頭の中で鳴ってもらうことです。音楽を再生する機械がない場所でも音楽が響いてくれれば、それが一番うれしいです。

――それは素敵なことですね。頑張ってください。ありがとうございました。
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