“マッドチェスター”ハッピー・マンデーズ、田舎暮らしを楽しむ

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'80年代末から'90年代初めに“マッドチェスター”ブームを巻き起こしたハッピー・マンデーズ。バンドのフロントマン、ショーン・ライダーの波乱に満ちた半生を描いたドキュメンタリーが、今週、BBC3で放送される。番組の放送に先駆け、『Daily Mirror』紙のインタヴューに答えたライダーは「俺のパーティ人生は終わった……。時間がかかったけど、もう終わりだ」と語った。

ハッピー・マンデーズは'80年代末、同じくマンチェスター出身のバンド、ストーン・ローゼズと共にマンチェスター・ムーヴメントを引き起こした。バンドは、そのユニークなサウンドだけでなく、ハチャメチャな言動でも注目を浴びていた。当時のライダーは、“24時間パーティ人間”との異名を持ち、パーティとドラッグに明け暮れる毎日を送っていた。

ライダーは、そのイメージを払拭するのは大変だったと話している。「若い連中は、いまでも俺にドラッグを持ってくる。で、俺が断ると責めるんだ。バカ野郎。それは20年も前のことなんだ。殴られる前に消え失せろ」

ハッピー・マンデーズは'93年に解散。ライダーはその後、ブラック・グレイプを結成しNo.1アルバム『It's Great When You're Straight...Yeah!』を生み出した。しかし、このときクビにしたマネージャーから不当解雇で訴えられ、25万ポンド(およそ4,800万円)の負債を抱えることになった。現在、収入全てを元マネージャーに引き渡さなくてはならないライダーは、家族や友人に家賃など生活の面倒を見てもらっている。

しかし、ライダーはこれまでの人生を後悔しておらず、再び音楽への情熱を取り戻したという。「ドラッグなしでやるのは大変だよ。ドラッグなしで何かしたことなんてないんだ。でも今、他のバンドや(元バンド・メイトの)べスの1stシングルをプロデュースし始めた。一回りしたんだ。最初に音楽を始め、それがポップ・スター扱いされたりドラッグのせいでメチャクチャになった。そして、また音楽を始めてる」

現在、41歳になったライダーは、田舎での静かな生活を楽しんでいる。ハッピー・マンデーズ時代のファンはガッカリするかもしれないが、同紙には、ふっくらとしたライダーが、草原で馬をバックにポーズを取る写真が掲載されている。

波乱万丈のライダーの半生を描いたドキュメンタリー『The Ecstasy And The Agony』は、2月15日午後9時からBBC3で放送される。

Ako Suzuki, London
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