アウトキャストはキャデラック、50セントはメルセデス!?

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『ローリングストーン』誌によると、売れているヒップホップ・アーティストの歌詞と、世界に名だたるブランドは切っても切れない関係にあるという。

サンフランシスコの経済専門家の独自調査によれば、昨年トップ20チャートにあったヒップホップ曲の中で、歌詞として最も頻繁に使われたブランドはメルセデス・ベンツ、レクサス、グッチ、キャデラックとバーバリーという世界のトップブランドだ。「ブランドのイメージを比喩として使っているんですよ」とくだんの専門家は説明する。「つまり、あなたがグッチといえば、聞いた人はあなたがどんなことを言いたかったか、正確にわかるということなんですね」R&Bシンガーのジェニュワインは、できればいつかこれらのブランドと協力関係を結べればと考えている一人だ。最新作「ザ・シニア」で上記の5ブランドのうち3つを使っている彼は、「格が上がるってことなんだよ。誰もが持ちたいし、身に着けたいと思っているブランド名を曲の中に入れていくべきだと思うね」と主張する。それに対し、グッド・シャーロットのベンジ・マッデンは、アンチ・ブランドの立場を取る。「自分は自分らの曲の中では、絶対にブランド名は使わない」という彼は、「金持ちと有名人のライフスタイル(Lifestyle of the Rich and Famous)」という曲の中で、マクドナルドの名前を使っている。ちなみに、この曲は、前述の専門家によるトップ20チャートの中で唯一ヒップホップではないものだった。

元々ヒップホップやラップの歌詞といえば、ふだんの言葉のやり取りから出てきたもの。そう考えれば、身近でない言葉を並べるより、そのシーンが一発でイメージできるブランド名を使う方が、“らしい”ということなのだろう。

歌詞で使われているトップ5ブランド
●バーバリー(42曲)代表曲:「ゴシップ・フォークス」ミッシー・エリオット、「ボニー・アンド・クライド」Jay-Z
●キャデラック(46曲)代表曲:「ヘイ・ヤー!」アウトキャスト、「ザ・ジャンプ・オフ」リル・キムズ、「P.I.M.P.」50セント、「ダムン!」ヤングブラッズ
●レクサス(48曲)「イグニション」R.ケリー、「Hell Yeah」ジェニュワイン
●グッチ(47曲)「メイク・イット・クラップ」バスタ・ライムス、「ヘル・イエー」ジェニュワイン
●メルセデス(112曲)「イン・ダ・クラブ」50セント、「イントゥー・ユー」ファボラス

Aki Kayamoto, NY

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