スカーズ・オン・ブロードウェイ、スペシャルインタヴュー

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システム・オブ・ア・ダウンのソングライターでありギタリストのダロン・マラキアンと、ドラマーのジョン・ドルマヤンが結成したニュー・バンド、スカーズ・オン・ブロードウェイが、いよいよ来週、デビュー・アルバムを発表する。

「俺が音楽を選んだんじゃない、音楽が俺を選んだんだ」というダロンにとって、スカーズ・オン・ブロードウェイは彼の人生における第2章。プロモーションでロンドンを訪れていたダロンに、新しいバンド/アルバム、そして神がかった音楽観について話を訊くことができた。

――いつごろから、新たにバンドを結成しようと考え始めたのですか?

ダロン:システムが活動を休止するってわかったときだ。曲に新しいホームを見つけなきゃ、作ってやらなきゃって思ったんだ。『Mezmerise』『Hypnotize』を作っているとき、システムのアルバムはこれ以上ないって実感した。でも、自分が曲作りを止めるわけがないのもわかってたから。

――メンバーはどうやって選んだのでしょうか?

ダロン:ただ一緒にプレイするだけじゃなく、ファミリーの一員になれるような奴らが欲しかったんだ。金もらって演奏するだけの連中じゃなくてね。ライヴ見てもらえばわかると思うが、俺とジョン、それに金で雇った3人のミュージシャンってわけじゃない。5人でスカーズ・オン・ブロードウェイなんだ。曲を作ってるのは俺だけど、みんなエモーショナルにプレイしてくれてる。ラッキーなことに、みんな俺の過去の作品のファンで、喜んで参加してくれたよ。

――バンド名の由来は?

ダロン:世界はブロードウェイで、俺たちの人生はそのスカー(傷跡)に過ぎないって意味だ。実際に名前を思いついたのは別の出来事がきっかけだったけどな。ある夜、ブロードウェイを走ってて、電柱にスワスチカ(かぎ十字)が彫られているのを見つけたんだ。で、友達に“おい、ブロードウェイにあったスワスチカ(Swastika on Broadway)見たか?”って話しかけたとき、“お、これってバンドの名前にいいな”ってひらめいたんだ。でもスワスチカだと、勘違いされるだろ。彫り込みってのはスカー(傷)みたいなもんだから、スカーズ・オン・ブロードウェイってすることにしたんだ。どのみち、こっちのほうがクールだ。こういうのも俺の仕事なんだ。アーティストとして、ちょっとした瞬間を見逃さず、そこから何かを生み出していく。

――アルバムには何かコンセプトやテーマがあるのでしょうか?

ダロン:そういうのは考えてなかった。あったとしても、意識してのことじゃない。でも、曲のタイプはそれぞれ違うが、何かでつながっているような気はしてる。それが何かは、俺ももわからない。メロディーなのか、フラストレーションを持つ歌詞なのか…。

――曲を作っているとき、システム時代と比べ意識的に変えようとしたものはありましたか?

ダロン:昔から、同じような曲は書きたくないって思ってた。俺の人生の目標は、いままで作ったことのない曲を作ることだ。システムの曲全部に誇りを持ってる。でも同時に、同じような曲は書きたくないとも思ってた。つねに新しいものに挑戦することで作曲を楽しんでる。システムの曲に似たものもあるかもしれないが、それはただマネたんじゃない。発展させたんだと思ってる。

――曲作りの過程を教えてください。

ダロン:フォーミュラはない。俺は媒体としてギターを弾くだけだ。そうすると、何かインスピレーションが浮かんでくるから、俺はそれを曲としてアウトプットする。自分だけで作ってるんじゃないような気がする。どこからかエネルギーが湧き上がってきて、そのエネルギーが俺を媒体として使ってるって気がする…。たいてい、いつも一瞬でアイディアが浮かんでくる。あまり、あれこれ考えないようにしてるんだ。そのほうが潜在意識を活用できる。自分でも自分の中にあったのを知らなかったもの、それを捉えたいって思ってるんだ。

――シンガーとしてステージに立つのは、どんな気分ですか?

ダロン:システム以前のバンドではいつもリード・シンガーだったから、違和感はない。システムのときと同じく、ステージでは余計なこと考えずにただプレイに集中するだけだ。ヴォーカリストとしての自信はあるし、怖いことは何もないさ。実のところ、俺はステージの上でのほうが勇気があるんだ。

――オーディエンスの反応は?

ダロン:最高だ。アルバムも出してないのに、みんな一緒に歌ってる。YouTubeなんかで見てるんだろ。一所懸命、歌詞を覚えてくれたのかと思うと嬉しいよ。このバンドが正しい、いい方向に向かってるのを実感できる。

――どんなショウなのでしょう?

ダロン:俺らのセットはすごくアップ・ダウンで、曲の中にもアップ・ダウンがあるから、エネルギッシュだ。それだけじゃなく、エモーショナルだし、メンバーの演奏力もしっかりしてるから、かなり盛り上がる。でも俺にとって1番大切なのは、ライヴに来てくれた人たちが楽しんで帰ることだ。メッセージを伝えることじゃない。楽しんで、思い出に残るようなショウにしたい。

――曲作りを止められないというあなたにとって、音楽とは何なのでしょうか?

ダロン:呪縛だ。でも同時に喜びでもある。自分の尻尾を追いかけて走り回っているようなもんだ。でも、それを止めたら、どうやって生きていけばいいかわからなくなるだろう。俺と音楽の関係は愛憎入り乱れたものなんだ。何度も音楽には救われてるが、同時に苦しまされてもいる。でも、音楽なしでは生きていけない。だいたい、俺にチョイスはなかったんだ。俺が音楽を選んだんじゃなく、音楽が俺を選んだんだから。4歳のとき、他の子はおもちゃをねだっているというのに、俺はレコードを買ってくれって頼んでたよ。母親によると、俺は話す前から歌ってたそうだ。曲を書くことができるのは、俺に与えられた才能だ。それには感謝してる。

――いまは、人生においてどんなチャプターなんだと思いますか?

ダロン:第2章だ。システムが第1章だとしたら、これは第2章、新しい始まりだ。そう言ってしまうのは怖いがな。何が待ち受けてるかわからない、次の章があるってことだから。

▲『Scars On Broadway』
――アルバムを楽しみにしている日本のファンへメッセージをいただけますか?

ダロン:俺たちの曲が、君たちをインスパイアできたら嬉しいよ。苦しいときに助けてくれるような、そして仕事や何らかのストレスを忘れさせてくれるような存在になれたらいいと思ってる。音楽っていうのは、そういうもんだからな。

スカーズ・オン・ブロードウェイのセルフ・タイトル・デビュー・アルバム『Scars On Broadway』の日本盤は7月30日にリリースされる。

Ako Suzuki, London

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