いい音爆音アワー vol.111 ｢ナイス♪デュエット特集」

竹内まりや　アルバム『Longtime Favorites』（2003年10月29日発売）収録
作詞・作曲：C. Carson Parks／編曲：山下達郎・服部克久／プロデュース：竹内まりや
カヴァー：オリジナルは"Carson and Gaile"（1966年発売）。Frank Sinatra + Nancy Sinatraのヴァージョン（1967年3月発売）が全米1位のヒット。
レーベル：ワーナーミュージック・ジャパン
アルバムはオリコン1位

・大滝詠一は、もし娘が歌手になったら、シナトラ親子のように、この曲を二人で歌おうと考えていたが、娘は歌の道を選ばなかったので、それは断念。
・山下達郎のラジオ番組「サンデーソングブック」の洋楽カラオケコーナーで竹内がこの曲を歌おうと思った時、ふと大滝さんの声が浮かんで、ダメ元でお願いしてみたら、即答でYesだったとのこと。
・大滝さん最後の歌録音。
・大滝さんは自分が歌のレコーディングをする姿を誰にも、エンジニアにも見せたことがなく（“鶴の機織り”と達郎は呼んでいる）、この曲で初めて、人前で録音をした。

シングル（1982年7月22日発売）
OST アルバム『An Officer and a Gentleman』（1982年8月13日発売）収録
作詞：Will Jennings／作曲：Jack Nitzsche, Buffy Sainte-Marie／プロデュース：Stewart Levine
レーベル：Sire Records (Warner Bros.)
全米5位、全英5位　アルバムは全米・全英1位、オリコン2位

・全く声質の違う2人のデュエット成功例。
・1982年公開のリチャード・ギア主演パラマウント映画「愛と青春の旅だち（An Officer and a Gentleman）」の主題歌。
・ウォーンズは以前からコッカーのファンで、この映画の主題歌の話が来た時、コッカーとのデュエットを強く要望した。しかし、彼女とコッカーはこのレコーディングが初対面。コッカーは一人で歌いたがったが、プロデューサーのスチュアート・レヴィンが一緒に歌うよう説得した。わずか2テイクで歌は完成し、コッカーも大いに気に入った。
・作曲のバフィ・セント＝メリーは映画「いちご白書」の主題歌「Circle Game」（ジョニ・ミッチェル作）を歌った人。
・アカデミー賞の歌曲賞を受賞。また教官役のLouis Gossett Jr.は助演男優賞を受賞。
・グラミー賞の「Best Pop Vocal Performance, Duo or Group」も獲得。

シングル（1983年10月3日発売）
Paul McCartney 4th アルバム『Pipes of Peace』（1983年10月17日発売）収録
作詞・作曲：Paul McCartney, Michael Jackson／プロデュース：George Martin
レーベル：Parlophone (UK) / Columbia (US)
全米1位、全英2位　アルバムは全米15位、全英4位、オリコン5位

・彼らの初デュエットは「The Girl Is Mine」。マイケルの『Thriller』（1982年11月発売）に収録。
・この曲のレコーディングが始まったのは1981年5月、ポールの前アルバム『Tug of War』制作時だが、完了したのは83年2月。
・マイケル死後6年目の2015年10月6日、マイケルの未使用テイクを使ってNewバージョン「Say Say Say [2015 remix]」をリリース。

Ray Charles final アルバム『Genius Loves Company（ジーニアス・ラヴ〜永遠の愛）』（2004年8月31日発売）収録
作詞・作曲：Gerry Goffin, Carole King／プロデュース：John Burk
カヴァー：オリジナルは”Freddie Scott”（1963年発売）
レーベル：Concord Records / Hear Music (Starbucks)
アルバムは全米1位、全英18位

・チャールズの死の直前、2004年3月に完成し、死後の発売となった。
・チャールズにとって最も売上枚数が多いアルバムとなった。全世界で550万枚。米国売上の30％はスターバックスの店頭で売れたらしい。
・第47回グラミー賞で8部門を受賞。「Album of the Year」、「Best Pop Vocal Album」、「Best Engineered Album, Non-Classical」、「Best Surround Sound Album」。シングルカットの「Here We Go Again」が「Record of the Year」、「Best Pop Collaboration with Vocals」。「Heaven Help Us All」が「Best Gospel Performance」。「Over the Rainbow」が「Best Instrumental Arrangement Accompanying Vocalist(s)」

シングル（1984年11月20日発売）
Philip Bailey 3rd アルバム『Chinese Wall』（1984年10月発売）収録
作詞・作曲：Philip Bailey, Phil Collins, Philip Gale, Nathan East／プロデュース：Phil Collins
レーベル：Columbia(US)
全米2位、全英4週1位　アルバムは全米22位、全英29位

・きっかけはベイリーがアルバム『Chinese Wall』のプロデュースをコリンズに依頼したことから。この曲は二人で一晩、スタジオでジャムセッションをし、試行錯誤の末、メロディができたので、忘れないようそのまま録音した。
・米国でチャート1位を阻んだのはForeignerの「I Want to Know What Love Is」。4週間1位の座にあった。
・electric guitar: Daryl Stuermer / bass: Nathan East / keyboards: Lesette Wilson
・12インチのremixエンジニアはJohn Potoker

シングル（1962年9月20日発売）
作詞：佐伯孝夫／作・編曲：吉田正
レーベル：日本ビクター

・橋のデビューに関わり、当時吉永の担当であったビクターの武田京子ディレクターの企画。
・二人とも忙しく、別々にレコーディングしたものを後に合わせた。
・第４回日本レコード大賞で大賞を獲得。
・1ヶ月で30万枚を売り、半年後には100万枚、現在までの累計は250万枚と言われる。
・日活にて野村孝監督で映画化され、1963年1月11日に公開された。

シングル「のぞかれた花嫁」のB面（1935年8月発売）
作詞：玉川映二（サトウハチロー）／作曲：古賀政男
レーベル：テイチク

・日活映画「のぞかれた花嫁」（1935年10月14日公開／杉狂児、星玲子主演）主題歌
・A面「のぞかれた花嫁」は発売即月、「歌詞の甘きに失し」の理由で発禁を命じられ、歌詞が改作されて再発売。その後、B面のこの曲が大ヒットしたが、37年9月には内務省警保局から、自発的原盤破棄を求められる。

配信シングル（2018年10月2日発売）
6th アルバム『三毒史』（2019年5月27日発売）収録
作詞・作曲：椎名林檎／編曲：笹路正徳
レーベル：EMI Records（ユニバーサルミュージック）
iTunes 1位、ビルボードJAPAN 6位　アルバムはオリコン2位

・2018年10月1日からリニューアルされた日本テレビ系「News Zero」主題歌として作られた。
・椎名林檎本人の希望で宮本浩次にオファーされた。
・椎名林檎のオリジナル・アルバムは『日出処』（2014年）以来4年半ぶり。と言っても新曲5曲。あとはアルバム未収録だったシングル収録曲7曲と未音源化曲1曲。

先行配信シングル（2019年11月2日発売）
ベスト・アルバム『ニュートンの林檎〜初めてのベスト盤〜（英題：Apple of Universal Gravity）』（2019年11月13日発売）収録
作詞・作曲・編曲：椎名林檎／管弦打楽器編曲：村田陽一
レーベル：EMI Records（ユニバーサルミュージック）
アルバムはオリコン1位

・ともに1998年東芝EMI（当時）からデビューした2人の共演は3回目。
①椎名林檎のカヴァーアルバム『唄ひ手冥利〜其ノ壱〜』（2002年5月発売）の中で、「i won't last a day without you」（カーペンターズのカヴァー）
②宇多田ヒカルのアルバム『Fantôme』（2016年9月発売）収録の「二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎」
・管弦楽：ロンドンフィルハーモニック・オーケストラ
・「浪漫と算盤 TYO ver.」が2019年11月25日発売

第1弾シングル（1988年3月発売）
13th アルバム『Chalk Mark in a Rain Storm（レインストームとチョークの痕）』（1988年3月23日発売）収録
作詞・作曲：Joni Mitchell／プロデュース：Joni Mitchell, Larry Klein
レーベル：Geffen

・ミッチェルとクラインは、1986年のはじめ、ガブリエルがアルバム『So』（1986年5月19日発売）の制作をほぼ終えた頃に、イングランドのバースにあった彼の自宅スタジオを訪れ、そこでこの曲を録音した。
・このアルバムには、他に、Billy Idol、Tom Petty、Willie Nelson、Iron Eyes Cody（当時84歳）とのデュエット曲が収録されており、ドン・ヘンリーやウェンディ＆リサがコーラスで参加している。
・Manu Katché: drums, talking drum

第3弾シングル（2006年3月発売）
5th アルバム『Wildflower』（2005年9月27日発売）収録
ベスト・アルバム『Hits & Rarities』（2007年11月12日発売）収録
作詞・作曲：Sheryl Crow／プロデュース：Sheryl Crow, John Shanks
レーベル：A&M
全米33位、全英DL 35位　アルバムは全米2位、全英25位、オリコン20位

・当初、アルバム収録テイクはソロ。ラジオ・エディットとしてStingとのデュエット・バージョンが配信シングルとしてリリースされた（アルバム購入者はクロウのWeb Siteで無料でDLすることができた）。アルバムのリイシュー盤では、デュエット・バージョンが収録されている。

第2弾シングル（1990年1月発売）
アルバム『Cry Like a Rainstorm, Howl Like the Wind』（1989年10月発売）収録
作詞・作曲：Karla Bonoff／プロデュース：Peter Asher
レーベル：Elektra
全米11位、AC 1位　アルバムは全米7位、全英43位

・このアルバムに、アーロンとのデュエットが4曲収録されている。
・同じくアーロンとのデュエット「Don't Know Much」が1990年の、そして本曲が91年の、グラミー賞「Best Pop Vocal Performance by a Duo or Group」を連続で獲得した。
・drums: Carlos Vega / bass: David Hungate / piano: Don Grolnick / e-guitar: Michael Landau, Andrew Gold / keyboards: Robbie Buchanan / orchestral arrangements: David Campbell
・engineer: George Massenburg
・本アルバムは、彼女の売上トップ3（『Simple Dreams』(1977)『What's New』(1983)と）

先行シングル（1971年5月29日発売）
アルバム『Roberta Flack & Donny Hathaway』（1972年5月6日発売）収録
作詞・作曲：Carole King／プロデュース：Joel Dorn, Arif Mardin
カヴァー：オリジナルはCarole King『Tapestry』（1971年2月10日）
レーベル：Atlantic
全米29位、R&B 8位　アルバムは全米3位

・フラックの1stと2ndでハサウェイの曲を歌ったり、ハサウェイがアレンジしたりピアノを弾いたり。
・2人共、「Howard University」で学んだ。時期はずれているが。
・2人共、評価は高かったが、まだフラックは商業的成功をつかめていなかった。2人がデュエットしたほうがいいと勧めたのはJerry Wexler。
・この曲で全米1位となったジェームス・テイラー盤と、発売日は同じ！（アルバム『Mud Slide Slim and the Blue Horizon』は4月発売）
・このアルバムのヒットのおかげで、フラックはその後もヒットを連発したが、ハサウェイは次のデュエット曲である「The Closer I Get to You」（1978年）までパッとしなかった。
・drums: Billy Cobham / bass: Chuck Rainey / guitar: David Spinozza / e-piano: Donny Hathaway / str. arr.: Arif Mardin

アルバム『I Love Brazil!』（1977年発売）収録
作詞・作曲：Milton Nascimento, Fernando Brant／英語詞：Gene Lees／プロデュース：Aloísio de Oliveira（アロイージオ・ヂ・オリヴェイラ）
カヴァー：オリジナルはMilton Nascimento（1967年、デビュー・アルバムに収録）
レーベル：Pablo

・当時、ヴォーンはブラジルにはまっており、オリヴェイラに相談して、Milton Nascimento、Jose Roberto Bertrami、Dorival Caymmi、Antonio Carlos Jobimらと、アルバムを作り上げた。その時点では契約レーベルがなかったので、古い知人、ノーマン・グランツNorman Granzに相談し、彼が経営するレーベルPabloと契約し、そこからの第1弾としてこのアルバムをリリースした。
・原題は「Travessia」で、ポルトガル語で「道」の意味。原詩と英語詩は、人生について語っている点は同じですが、比喩が方や「道」此方「橋」ということで、趣は随分違う。
・a-guit: Milton Nascimento / flute: Danilo Caymmi, Paulo Jobim / organ: José Roberto Bertrami / bass: Novelli / e-guit: Nelson Angelo / drums: Robertinho Silva

先行シングル（1987年10月26日発売）
アルバム『Barcelona』（1988年10月10日発売）収録
作詞・作曲・プロデュース：Freddie Mercury, Mike Moran
レーベル：Polydor
全英8位（92年再発で2位）　アルバムは全英15位

・フレディは以前からカバリェのファン。1986年7月、スペインのテレビ番組でオペラへの情熱とカバリェへの敬愛を語り、「カバリェに会いたい」と発言したのがきっかけで、87年3月にバルセロナで面会。1992年のバルセロナ・オリンピックのテーマ曲の依頼を受けたカバリェはフレディに相談。テーマ曲だけでなく、2人でアルバムを作ることを提案し、フレディも快諾した。
・オリンピックの閉会式でいっしょに歌うことになっていたが、フレディが亡くなったため、モンセラートはホセ・カレーラスを代役として歌った。

シングル（1967年4月20日発売）
アルバム『United』（1967年8月29日発売）収録
作詞・作曲：Nickolas Ashford, Valerie Simpson／プロデュース：Harvey Fuqua, Johnny Bristol
レーベル：Tamla
全米19位、R&B 3位　アルバムは全米69位、R&B 7位

・ゲイのデュエット相手は、Mary Wells、Kim Westonに次ぎ、テレルが3人目。“デュオ・アーティスト”とも言えますが、その活動期間にもソロ・レコードを出したりしているので…と言いながら「デュオ特集」でも選曲しましたが(^^;)。
・テレルとの最初のシングル。
・1967年10月14日、ヴァージニア州のハンプデン・シドニー大学での公演で、テレルがステージ上で急に意識を失い転倒、近くの病院へ搬送された。検査の結果、脳の右側に悪性の腫瘍があることが判明。以降ステージには立てなかったが、1968年には「Ain’t Nothing Like The Real Thing（恋はまぼろし）」や「You’re All I Need To Get By」をレコーディングした。しかし、病状は悪化し、何度かの手術の後、1970年3月、25歳になる6週間前に帰らぬ人となった。
・テレルの死がショックで、ゲイは一時活動ができなくなるが、71年には「What’s Going On」を作り、社会的なテーマを扱うニュー・ソウル・シンガーとして再出発する。
・この曲は、1970年にDiana Rossがカヴァーし、彼女のソロで最初の全米1位シングルとなった。