Phil Collins、アカデミー賞音楽部門、激戦を制して栄冠を勝ち取る

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本年度のアカデミー賞を受賞したのはPhil Collinsだった。アニメ映画「Tarzan」に使われた“You'll Be In My Heart”で、3月26日夜、最優秀オリジナル歌曲賞を獲得したのだ。Collinsにとってはこれが初めてのアカデミー賞だ。
 楽屋に戻った彼は、受賞した感想について話してくれた。「たいへんだったけど、プレッシャーというのはなかったと思う。自分をネタにして遊ぶんだよ。僕はディズニー映画の音楽をやった。そのディズニーは、いつも音楽を大成功させるんだ。アニメ映画と音楽というのは、文字どおり手をとり合う密接な関係にあるからね。ディズニーは設計をするんだ……キャラクターは、でき上がった歌に合わせて描くんだ。まあ言ってみれば……僕が受賞できなかったら、この映画に携わった人たちの努力を無にしてしまったことになるんだ」

 Collinsとともに、最優秀オリジナル歌曲賞にノミネートされる光栄に浴したのは、Aimee Mannの“Save Me”(映画「マグノリア」)、Trey ParkerとMarc Shaimanの“Blame Canada”(映画「South Park: Bigger, Longer And Uncut」)、Diane Warrenが作曲し、'N SyncとGloria Estefanが歌った“Music Of The Heart”(映画「Music Of The Heart」)、Randy Newmanが作曲し、Sarah McLachlanが歌った“When She Loved Me”(映画「トイ・ストーリー2」)だ。

 今回のアカデミー賞授賞式では、Burt Bacharachがバンドリーダーになり、アレンジも担当したオールスターメドレーを披露し、過去にノミネートされた曲へも敬意を表した。この日の演奏のオープニングはGarth Brooksで、映画「真夜中のカーボーイ」の“Everybody's Talkin' At Me”を歌った。トリを務めたのはDionne Warwickで、映画「アルフィー」のタイトル曲を歌った。その映画で主役を演じ、アカデミー賞をこれまでに2度受賞しているMichael Caineも、これには大喜びだった。

 この日は他にもハイライトがあり、その1つがQueen LatifahとFaith Hillのデュエットによる“The Way We Were”だ。Isaac Hayesは、映画「黒いジャガー」の自作主題歌のいろいろなパーツを歌い、喜色満面のRay Charlesも、このメドレーにヴォーカルとピアノで参加した。

 また音楽面での別のハイライトとしては、オスカー俳優Robin Williamsがステージに登場して、アニメ映画「South Park: Bigger Longer and Uncut」の主題歌で、最優秀オリジナル歌曲賞にノミネートされた問題の曲“Blame Canada”のパフォーマンスをした。大喝采を浴びたこの曲では、Williamsはダクトテープの布切れを口に貼り付けて登場した。これで、検閲を扱ったこの曲のテーマを表していたのだ。最後にはカナダ騎馬警察官に扮装した女性たちのコーラスラインが登場し、Williamsは着ていたスーツを脱ぎ捨て、“No Canada”というシンボルをはっきり描いたTシャツを見せた。Williamsは“Blame Canada”を元々歌っていたMary Kay Bergmanの代役を務めたのだ。彼女は「South Park」で声優を務め、女性キャラクターすべての声を担当していたが、'99年の11月に自殺してしまった。
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