ドン・ヘンリー、シェリル・クロウ、オフスプリングのDexter、ベックらが音楽産業法について議会へ陳述

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1月23日(水)、Don HenleySheryl CrowBeckOffspringのDexter Hollandなどの大物ミュージシャンたちがサクラメントにあるカリフォルニア州議会議事堂へ出向き、レコーディング・アーティストを排除する労働保護法について意見を訴えた。

陳述はRecording Artists Coalition(RAC:レコーディング・アーティスト連合)として行なわれ、他にもStevie NicksCarol KingJohn FogertyMatchbox TwentyのPaul Doucette、Rage Against The MachineのTom Morelloやいくつかの労働組合の代表者たちが参加した。

争点となっているのは法案1246で、これはカリフォルニア州労働法セクション2855の“サブセクションB”を破棄するための法案である。“サブセクションB”は、個人のサービス提供契約は7年経過したら終了させることができるという権利をレコーディング・アーティストから奪ってしまうもの。レコード関係以外のその他のエンタテイナーやアーティスト、労働者たちには俗に“7年法”や“Olivia de Havilland条項”として知られているこの権利が与えられている。

RACの代表を務めるHenlyはこう語る。
「レコーディング・アーティストのみを適用外とするこの慣例は、差別的であり、また、米国の基本的な理念である自由市場競争を制限するものです」
「他のあらゆる労働者たちと同様、レコーディング・アーティストにも、より大きな補償を求める権利や公開市場で自分たちの価値を試す権利が与えられるべきです」

Offspringのヴォーカリスト、Hollandはこう言う。
「レコーディング・アーティストが契約書にサインするときは、正直に条件に従おうという気持ちを持ってサインする。しかしレコード会社は、ツアーやビデオ撮影、宣伝向けの雑務といった彼らが出す要求のために、アーティストたちがすべての条件を実行することなど、ほとんどあり得ないということを経験上知っているんだ。お互いの土俵を同じにして、全員にとって平等であるようにするべく、“7年法”から(レコーディング)アーティストを除外する労働法条項は撤回されるべきだ」

Crowは、ここ数年の著作権法への変化が、彼女とHanleyをRAC結成に動かしたと語る。「私たちは油断しているところを襲われた感じでした。そのとき、私たちには主張手段がありませんでした。Donと私は、アーティストたちが一丸になるべきときが来たと感じました。活動におけるビジネスの部分に入っていくことは、本来のアーティストの本質ではないとは思います。しかし、(インターネットなどの)仮想スペースに対する法整備が進められている現在、それが必要になってきたのです。これは対レコード会社という問題ではないのです。単純に私たちが、自分たちの仕事というものをしっかりとしたビジネスにしようとしているだけなんです」

RACの活動は精力的で、2月26日にはロサンゼルスで資金集めコンサートを開催する。出演はEagles、Crow、Elton JohnBilly Joel、Offspring、Ozzy OsbourneDixie ChicksNo DoubtKornなど。

Neal Weiss, Los Angeles LAUNCH.com
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