素敵としか言い表せない、マリエ・ディグビーの90年代J-POPカヴァー

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アラサー世代にとっては、煌びやかで切なくもある思い出が詰まった90年代。そんな90年代のヒット曲をマリエ・ディグビーが全編日本語でカヴァーした、日本オリジナルアルバム『セカンド・ホーム』が3月4日にリリースされた。

◆マリエ・ディグビーのフォトアルバム

マリエ・ディグビーといえば、アイルランド系アメリカ人と日本人のハーフのシンガーソングライター。“お盆には熊本へ帰省を欠かさないアメリカ人シンガー” として以前紹介した、あの彼女だ。

ヒラリー・ダフ、マイリー・サイラス、ジョナス・ブラザーズらが所属する名門ハリウッド・レコードから、2007年に「Umbrella」(リアーナのカヴァー)で全米デビューした彼女。2008年には第2の故郷である日本でも、アルバム『アンフォールド』でデビューを飾っている。

そんな彼女が今回カヴァーしているのは、LUNA SEAの「gravity」やスピッツの「チェリー」、ASIAN KUNG-FU GENERATION「君という花」、椎名林檎「ギブス」、Chara「やさしい気持ち」、今井美樹「PIECE OF MY WISH」、エレファントカシマシ「今宵の月のように」、Mr.Children「【es】~Theme of es~」、DREAMS COME TRUE「LOVE LOVE LOVE」など全12曲。いずれも90年代のヒット曲で、かつ、マリエ自身がアメリカから日本に里帰りしていた頃に耳にして、彼女の心に響いた楽曲ばかり。つまりこのカヴァーアルバム、単なる企画モノでは決してなく、彼女自身にとっても思い入れの強い曲が集められ、彼女の歌声と気持ちで丁寧にカヴァーされて作られた1枚なのだ。

収録曲は、彼女のサウンドの中で重要なポジションを占めるアコースティック・ギターを中心にアレンジされ、マリエの “凛とした” 澄み切ったヴォーカルがすんなりと入ってくる。日本語の発音、イントネーションも完璧で、彼女がアメリカ在住であることを忘れてしまうほど。一度このアルバムを耳にすると、彼女の歌声に魅了されるとともに、当時を象徴する楽曲群がいかに素晴らしいメロディーを持っていたかを改めて知ることになる。

本作品のレコーディングやジャケット撮影などはすべて日本で行ない、彼女はその後、日本でクリスマスを過ごしたのち、アメリカに戻ったという。ちなみに、2009年5月にはワールドワイドでリリースされる彼女自身のオリジナル2ndアルバムが控えている。

90年代に多感な時期を迎えた人たちにとっては、彼女に負けないくらい、思い出とともに心に刻み込まれている楽曲ばかりなことは言うまでもない。オリジナルを歌ったアーティストのファンの中には、“カヴァー” と聞いただけで嫌悪感を抱く人もいることだろう。その先入観を抜きにしてぜひ聴いてほしい。オリジナルのファンも思わず唸ってしまうほどの、まさしく極上のカヴァーアルバムだと気付いていただけるはずだ。

というか、本記事を読み飛ばしてでもいいので、まず聴いてほしい。この作品にはそれだけの価値があるから。

ちなみに彼女、現在来日中で、3月6日はフジテレビ系『笑っていいとも!』に出演。さらに3月7日はタワーレコード新宿店7Fイベントスペースで、さらに3月8日は表参道ヒルズでライヴを行なう。マリエの音に触れて興味を持ったら、ライヴで彼女の生歌を堪能してほしい。

◆日本オリジナルアルバム『Second Home』の全曲試聴&CD情報
◆iTunes Store マリエ・ディグビー(※iTunesが開きます)
◆マリエ・ディグビー オフィシャルサイト
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