【インタビュー】音楽の世界から風船屋さんへ。KAORI「人を喜ばせることって、音楽もバルーンも一緒」

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音楽から風船。ミュージシャンからバルーンアーティストへと転身した女性がいる。balloon trip代表・KAORI。彼女はなぜ、マイクをバルーンに持ち替えたのか。なぜバルーンなのか。彼女に言わせると音楽もバルーンも“一緒”なのだという。

2003年、高校1年生の頃、KAORIは現役女子中高生ブラス・ロックバンド12.ヒトエにボーカルとして加入。グループとして、作品がドラマ主題歌やCM曲に起用されたり、またThe Brian Setzer Orchestra来日公演の前座や、毎年、夏にお台場で行なわれているイベントでライブを行なったりと順風満帆な音楽活動を展開していた。

「12.ヒトエに入るきっかけは、友達のお兄ちゃんの友達がバンドの関係者で、ちょうどその頃、歌が歌える人を探していて。ひょんなきっかけから途中加入しました。すごく恵まれている環境で、よくわからないままに楽しく音楽活動してましたね。みんなが『よかったよ!』って言ってくれるのが嬉しくて、ライブの楽しさとかを知って、音楽活動はやめられなくなりました。」

12.ヒトエの活動が終了してのち、彼女はメジャーシーンからインディーズへと場所を移す。バンドやユニットで活動しながら、自分で作品を制作したりライブを企画したり。平行して、コミュニティーFM(FM西東京)の番組パーソナリティーといった活動も展開していく。そんな時に出会ったのがバルーンアートだった。

「友達の誕生日の飾り付けとかでバルーンアート自体はやっていたんです。こんなに可愛い空間ができあがるんだっていうのが楽しかったのと、みんなすごい喜んでくれるのが嬉しくて。また、当時、音楽活動の資金を稼ぐために勤めていた会社がサプライズを扱う企業で、ちょうどバルーンアートも手がけていて、仕事としてもバルーンアートをやるようになったんです。人を喜ばせる、楽しませることって、音楽もバルーンも一緒だなって。音楽以外にも人を喜ばせるツールがある。それが私の場合、バルーンアートだったんです。」

音楽活動を行いつつ、仕事としてバルーンアートを手がけるように。勤めていた会社もバルーンに関することを彼女に任せてくれるようになったという。

「でも会社という大きな組織の中にいると、やっぱりいろいろあるじゃないですか。企業の中でサプライズアイテムのひとつとしてバルーンを扱っている自分より、もっと表現者としての自分を突き詰めてみたくなったんです。やっぱり、自分のやりたいようにやったほうが、いろんなチャレンジにもなるし、自分の経験にもなるじゃないですか。だから、勢いで飛び出しちゃったんですよね。」

2014年、9月。彼女はバルーンアートの会社「balloon trip」を設立することになる。

「飛び出したものの、全部ちんぷんかんぷんだったんですよ。お金も何もなかったので、まず事業計画書を書いて、商工会議所に事業を立ち上げる相談に行ったんです。またフリーランスでやっている人に話を聞いて、仕事の仕方や仕事の取り方を聞いたりして。起業するということをイチから学びました。」

「以前からバルーンアートを個人的に頼んでくれていた人はいてくれたんですけど、それだけじゃ生活できないじゃないですか。会社を立ち上げてすぐ営業を開始しました。ところが、営業の仕方から、どこに行けばいいかとか、それもまったくわからなかったんです。とりあえず結婚式の二次会をやっていそうなレストランやお店にいきなり電話して、アポを取って、作ったことのない資料をパソコンを駆使して作って。バルーン持参で打ち合わせに行ったものの、何を話していいかわからないので、バルーンの魅力をひたすら語って。まぁ、ほとんど仕事は取れないですよね。ただ、バルーンが好きという気持ちだけは伝わったらしく、気にかけてくれる方も少しずつ増えてきてくれて。」

「私のバルーンアートは全部オーダーメイドで制作するので、まず相手の話を聞いて、想いを形にしていくんです。できあがったバルーンアートで、お客さんが喜んでくれる時がやっぱり自分で会社を作ってよかったなって思いましたね。昔、勤めていた会社でバルーンをやっていた時は、どのバルーンを作るとかあらかじめプランとして決まっていたので。」

現在、KAORIはballoon trip代表、そして各種バルーンギフトから出張デコレーションまで手がけるバルーンアーティストとして忙しい毎日を送っている。そんな彼女の今の夢とは。

「バルーンがある場所には笑顔がある。その感動を知ってもらいたいです。」

その夢の実現のために、彼女は新しい活動を始めた。誰かの想いが詰まっている場所をバルーンの力で再生させたい、という活動だ。

「たまたま見つけたのが、五日市ごえん分校と音霊(OTODAMA SEA STUDIO)が主催している廃校フェス(4月26日開催 <五日市 ごえん分校フェスティバル>)。街を元気にさせたいっていう想いが詰まっていて、私のやりたいことと一緒だなって思ってコンタクトをとって、自分の想いを話して参加させていただけることになりました。元・大事MANブラザーズバンドの立川俊之さん、川嶋あいさん、住岡梨奈さん、ダイスケさん、平井 大さん、Brand New Vibeさんが出演するライブの会場をバルーン装飾したいと思ってます。フェス自体、地域の人たちや学生さんが協力してボランティアでやっているんですが、バルーンはやっぱりヘリウムガスなど材料費が相当かかっちゃうので、そこだけはクラウドファンディングなど自分の思いつくアイディアを総動員して、なんとしても成功させようと頑張ってます。」

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