【速報】対米同時多発テロにまつわる音楽情報 Vol.6

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【速報】同時多発テロにまつわる音楽情報 Vol.6

大変、痛ましい事件が起こりました。それに伴い、現在アメリカでのコンサート・イベント等のほとんどは、中止、あるいは延期となっています。日本来日公演などに関しましても、情報が入り次第、掲載いたします。

ニュースが入り次第、リアルタイムに更新いたします

●アラニス・モリセットがテロ攻撃を受けた都市と犠牲者のためにベネフィットコンサートを企画
Alanis Morissetteは音楽界の友人を集め、世界貿易センターと国防総省のテロ攻撃で犠牲となった人々のためにベネフィットコンサートを開く準備を進めている。Morissetteは、このベネフィットの目的は「今週起きた事件に影響を受けた人々に救いの手をさしのべること」と言っている。

彼女はまた、彼女自身のサイトに“Sweet friends(すてきな友人たちへ)”という読者に宛てたメッセージを掲載し、思いを述べた。
多くの悲しみに満ちたこの時期に、たくさんの愛を皆さんに送ります。悲しみ、衝撃、怒り、当惑、落胆、失望、分析、憤激、麻痺、恐怖、不信、否定、同情、心配、愛などがあり、それらすべてはまったく自然なことだと思います……

彼女は手紙の最後で、次のような賢明な言葉を述べている。
テロ攻撃の動機となった根底に何があるのか、疑問に思うのと同時に皆さんにできる限り自分をしっかり持って、うまく自己管理をしてもらいたいのです。この先、大きな決定が次々となされるでしょうが、それらは人として、また国家としての私たちの在り方について、共同のメッセージ作りを試みる類のものです。このメッセージが強さと信念を持ち、また知恵と同情、人間としてお互いに結びつく力の認識を示し、自分で自分自身をケアできる人々の代弁となることを願っています

●エアロスミスをフィーチャーしたYahoo! Online Music Awardsが延期となる
AerosmithAmerican Hi-FiPete Townshend、Ludacris、Widespread Panicらのアーティストが出演を予定していた第4回Yahoo! Internet Life Magazine Online Music Awardsの開催が9月11日(火)のテロ攻撃のため延期となった。同誌が発表した声明によると、授賞式は9月20日(木)にニューヨークのHammerstein Ballroomで行なわれることになっていたが、今のところ「振替日は未定」とのこと。

Online Music Awardsのエグゼクティヴプロデューサー、Andrew Kramerは次のように述べている。
「我々、ショウのスポンサーと出演者らは先週の惨劇を受け、この時期に授賞式を開催するのはふさわしくないと感じています」
Online Music Awardsは『Yahoo! Internet Life Magazine』誌による毎年恒例のイベントで、インターネットで最も革命的なアーティストとオンライン会社を称えるもの。


●トーリ・エイモス、テロ悲劇にコメント。母親としての生活の変化を語る
9月11日(火)にテロリストたちが攻撃を仕掛けたとき、Tori Amosはニューヨークにいた。彼女が公式ウェブサイトにコメントを発表している。
誰かを亡くした人たちのために、その場に駆けつけたいという思いにかられている皆さん。私たちは今、お互いを支えるためにここにいる必要があるのです

曲という表現方法で綴られたAmosの新アルバム『Strange Little Girls』は、9月25日に米国発売予定。AmosはLAUNCHのインタヴューに答え、結婚と現在は1歳になる娘、Nyatashaの誕生が彼女の生活を変えたと語った。

ソングライターとして、今までの私の作品のほとんどはフラストレーションについてだったし、当時は実際にそのつもりで作ってた。なぜなら、それがそのときの私が抱えていたことだったから。この1、2年の間に経験してきたことについて書くつもりはあるかって? どうかしらね。というのも、今はもうフラストレーションがどうということではなくなったわ。いろんな違うことが起こってきているの

二度と昔に戻ることはできない。苦々しくドン底にいる気持ちで、ひとりぼっちでアパートの部屋にいた人間。それはもう今の私ではないの

●ホールのCourtney Loveらが米経済支援を呼びかける
Holeのヴォーカリスト、Courtney Loveは音楽界やハリウッドの友人たちとともに、米国経済支援のために協力し資金を投入した。Loveは株式市場を援助すると述べ、その言葉どおりに9月17日(月)に取引を再開したニューヨーク証券取引所で20万ドルもの資金を米国のビジネスに投資した。

市場オープン前のコメントでLoveはこう語っていた。
「午前6時(米東部標準時)には起きていて、午前6時32分までにはもう投資してるわ」「もし、アジアの株価が暴落したら、倍にする。半分は(娘の)Francesの分で半分が自分の分よ」

Loveと一緒に協力しているハリウッドの有名人うちのひとりは、彼女の友人で俳優のEdward Nortonだ。Loveは、Nortonもやはり株式市場に資金を投入すると語った。また、彼女は友人や家族、ファン全員に国の回復に力を貸すように呼びかけている。


●マイケル・ジャクソンが、テロ攻撃の犠牲者の遺族と生存者を支援するための曲をプロデュース
Michael Jacksonは、9月11日(火)の同時多発テロの犠牲者の遺族および生存者を援助するため、新曲をレコーディングして5000万ドルの資金を上げる計画で、音楽界の大物スターたちを召集した。Jacksonのプロデュースする新曲のタイトルは“What More Can I Give”。ポップの王様、JacksonとともにBackstreet BoysのNick Carter、Destiny's Child*N SYNCのJustin Timberlake、Britney Spears、Myaなどがこの曲に参加する。

Jacksonは9月16日(日)に次のコメントを発表した。
音楽界が一丸となり、何千もの罪のない被害者たちの救援に動いてくれることを心から信じています。現在、早急に多額の救済資金が必要とされています。この活動によって、我々ひとり1人が、多くの人を励ます手助けをすぐにでもできるのです。我々は音楽が人々の心に触れられるということを今までに何度も証明してきました。今再び、我々がその力を使って、人々の一刻も早い回復を押し進めていくべきときなのです

Jacksonのニューヨークの広報担当、Howard Rubensteinによれば、曲はできる限り早くリリースする予定で、レコーディングには他にも数多くのスターたちが参加することになっているという。また、“What More Can I Give”のスペイン語ヴァージョンの計画もあるということだ。

今回の企画は、'85年1月28日に行なわれた“We Are The World”のレコーディングを思い起こさせる。このときは、プロデューサーのQuincy Jonesと作曲を担当したJacksonとLionel Richieが先導し、Bruce SpringsteenWillie NelsonStevie WonderBilly JoelDiana RossTina Turner、James Ingram、Paul SimonCyndi Lauperら数多くのミュージシャンたちが参加した。シングルは米国、英国の両方でチャート1位を獲得し、アフリカの飢餓救済を目的に設立された基金、USA for Africaのために6500万ドルの収益金を上げた。

●デイヴ・マシューズ、P.O.D.らのシングルがテロ攻撃の影響を受ける?
Hits誌によると、先週、米東海岸を襲ったテロ攻撃により、Dave Matthews BandP.O.D.、Drowning Pool、Salivaらのシングルのラジオエアプレイに影響が出ているという。

同誌は、P.O.D.のシングル“Alive”は現在の米国のムードを払拭し、国歌的なヴァイブとポジティヴなテーマが受け、エアプレーが急騰していると示唆している。

しかし、他の楽曲は正反対の反応を受けているようだ。ラジオ番組担当者の中にはDrowning Poolの「Bodies」やSalivaの「Click Click Boom」といった、不快な気分にさせるおそれのあるアグレッシヴな曲を控えているものもいる。

Dave Matthews Bandの次期シングル「When The World Ends」は、当初9月25日にラジオ解禁となる予定だったが、そのタイトル(“世界が終わるとき”)からも分かるように、エアプレイされなくなった。このトラックはラヴソングとのことだが、同曲の黙示録的な曲名が業界のエグゼクティヴを躊躇させているという。

現時点で各グループのスポークスパーソンからのコメントは出ていない。

●ジェームス・テイラー、ジャネット・ジャクソンらが救助基金に貢献
James TaylorJanet Jackson、R&BシンガーのMaxwellらがEarth, Wind & FireLynyrd SkynyrdBackstreet BoysSadeほかの仲間たちと同様に同時多発テロの犠牲者の遺族らに少なくとも10万ドルの寄付をすることになった。各アーティストは先週と今週初めのコンサートチケットの売上金を寄付する予定だ。
またアーティストらはファンにも寄付を呼びかけている。寄付金は米赤十字社とニューヨークおよびワシントン地区の警察・消防署基金のためのClearChannel.com Relief Fundに寄贈される。

寄付の送付先:
Clearchannel.com Relief Fund
P.O. Box 659512, San Antonio, Texas 78265

寄付の方法など詳しい情報はclearchannel.comにログオンすると分かる。

同基金は9月12日に設置され、アーティストの貢献や従業員の寄付、企業補助金、救済人による寄付などでこれまでに75万ドル以上を集めている。

●Jay-Zが新シングルを準備中。ツアー日程を変更
才能溢れるラッパー、Jay-Zが、新アルバム『The Blueprint』からの2ndシングル“Girls, Girls, Girls”(フィーチャリングSlick Rick、Q-Tip、Biz Markie)のリリース準備に取り掛かっている。ニューヨークのラッパーであるJay-Zは先週、監督のMark Klasfeldとともにロサンゼルスでこのシングルのプロモーションビデオの撮影を行なっていた。Jay-Zのレーベル、Roc-A-Fella Recordsの発売元となっているDef Jam Recordsの担当は、先日の同時多発テロ事件の影響で、シングルの発売が延期される可能性が高いとしている。

ニューヨークとワシントンへのテロ攻撃の影響を受けて、Jay-Zは9月14日(金)にオハイオ州コロンバスで初日を迎える予定だった“The Blueprint Lounge”ツアーの開始を延期していた。初日となるはずだった14日および9月16日のオハイオ州クリーブランドでの公演は延期され、10月9日と10日に振り替えられた。Jay-Zは、Memphis Bleek、Freeway、Beanie Sigel、Rell、Oschino & Sparksらを従えて、9月19日のボルチモアから改めてツアーを開始する。

“The Blueprint Lounge”ツアー日程(変更の可能性あり):

9月19日 - メリーランド州ボルチモア - (会場未定)
9月20日 - マサチューセッツ州ウスター - The Palladium
9月22日 - ニューヨーク州ニューヨーク - Hammerstein Ballroom
9月23日 - ワシントンD.C. - Nation
9月24日 - ペンシルベニア州フィラデルフィア - Electric Factory
9月26日 - ノースカロライナ州ローリー - The Ritz
9月27日 - ノースカロライナ州シャーロット - Grady Cole Center
9月28日 - バージニア州バージニアビーチ - The Boathouse
9月29日 - ジョージア州アトランタ - Dekalb Atlanta Center
10月1日 - フロリダ州マイアミ - (会場未定)
10月2日 - フロリダ州オーランド - Hard Rock Live
10月4日 - テキサス州ヒューストン - Ariel Theatre
10月5日 - テキサス州ダラス - Bronco Bowl
10月8日 - イリノイ州シカゴ - The Riviera
10月9日 - オハイオ州コロンバス - Newport Music Hall
10月10日 - オハイオ州クリーブランド - Agora Ballroom
10月11日 - カリフォルニア州サンフランシスコ - The Warfield
10月12日 - カリフォルニア州ロサンゼルス - Shrine Auditorium

●米テロにインスピレーション、今夜9時から新曲無料ダウンロード
アメリカで起こった同時多発テロ事件。佐野元春がこの事件に向けた曲を、インターネットを通じて無料で試聴/ダウンロード配信する。

この曲は事件が勃発した夜に、佐野自身が作曲。翌日には彼の個人スタジオでレコーディングされたという。「光」と題された楽曲はまだデモ・ヴァージョンではあるようだが、曲の持つメッセージを一刻も早く多くのリスナーに伝えたい、という佐野の意図から緊急公開となった。

「光」の試聴/ダウンロードのアクセス先は、下記アドレス。佐野自身の事件に対するメッセージも掲載されており、彼らしい言葉が印象的だ。

●アクセス先:
佐野元春オフィシャル・ファンサイト「Moto's Web Server(MWS)」内「光」緊急公開ページ
http://www.moto.co.jp/light/

●公開期間:
9/18(火)21:00~9/25(火)予定

●ベテラン・ラッパー、Dana Daneの無事が確認される
'87年のヒット曲“Nightmares”で知られるヒップホップ界のベテラン・ラッパー、Dana Daneが無事で元気にしていることがわかった。悲劇的な結果を招いた9月11日(火)のニューヨークとワシントンへのテロ攻撃により、Daneの家族と友人のプロデューサー、DJ Clark Kentらは、世界貿易センターで仕事をしていた彼が、何千ものニューヨーカーたちと同様に行方不明になっているのではと心配していた。

Daneがコメントを発表した。
「真剣に心配してくれていたみんな、ありがとう。俺はまだこの世にいます……、今のところ元気でピンピンしてるよ!」
Daneは現在、新しい作品を制作中で発売元を探しているところだ。彼のフルアルバムでの前作は、'95年の『Rollin' Wit Dane』になる。

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