日加共同制作「赤毛のアン」翻訳者村岡花子の生涯が舞台化へ

Confederation Centre of the Arts



(カナダ、プリンス・エドワード島州、シャーロットタウン)-日本とプリンス・エドワード島の特別なつながりが舞台でよみがえります。

コンフェデレーション・センター・オブ・ジ・アーツが「アンのゆりかご~村岡花子の生涯(英題:Anne’s Cradle ~ The Life and Works of Hanako Muraoka)」を舞台化する計画を発表しました。この著作は「赤毛のアン」を日本で初めて出版した翻訳家のベストセラー評伝で、日本の激動の時代に、質の高い児童文学を人々に届けるために生涯を捧げ、多くの苦境を乗り越えた一人の女性の物語です。

「ルーシー・モード・モンゴメリ、アン・シャーリー、そして村岡花子は、カナダと日本の文化交流と友好に重要な役割を担ってきました」と、アダム・ブレイジアー(コンフェデレーションセンター舞台監督)は語ります。「花子の生涯はとても魅力的で、アンの物語が日本でこのように愛されるようになったのは彼女の功績だと言っていいでしょう。

村岡花子は日本の片田舎の貧しい茶商人の家に生まれました。彼女の運命は、カナダ・メソジスト教会が設立した東京の名門女学校に入学することより、大きく変わってゆくのです。カナダ人宣教師に育まれ、教育を受けて、花子は英語の詩と文学に夢中になります。1941年、日本の真珠湾攻撃の直後、花子を教えた宣教師たちは日本を去らざるを得なくなりました。しかしその状況で、花子を癒したのは、カナダの友人から贈られたL.M.モンゴメリの名作”Anne of Green Gables”だったのです。空襲のサイレンが鳴り響く中、見つかれば投獄されると知りながら、彼女はその物語を日本語に翻訳し始めます。

日本の出版社が、それまで全く知られていなかったカナダの作家の作品に注目し、それを「赤毛のアン」と名付けて出版したのは、1952年になってからのことでした。本は瞬く間に成功を収め、読み継がれ、いつしか両国間の文学的遺産となりました。アンの物語は日本の学校のカリキュラムに取り入れられ、テレビアニメや他の本も生まれ、毎年何千人もの日本人観光客がプリンス・エドワード島を訪れています。

「戦争の悲惨さを知る花子にとって、‘Anne of Green Gables’の翻訳は、カナダ人の恩師や友人たちへの’友情の証‘でした」と花子の孫であり「アンのゆりかご」の著者村岡恵理は述べています。「祖母はこのモンゴメリの作品を通して、愛する人たちと過ごす平凡な日常が、いかに、はかなく、美しいかを若い人たち伝えておきたかったのだと思います」

在カナダ日本国大使の山野内勘二氏は、プリンス・エドワード島を訪問中にコンフェデレーションセンターを訪れ、このプロジェクトに対する期待感を表明しました。当センターは、2025年に大阪で開催される万博で、この劇の公開朗読を行いたいと考えています。「プリンス・エドワード島に滞在し、コンフェデレーションセンター・オブ・ジ・アーツのプロジェクトについて話し合う機会を得たことを嬉しく思っています。村岡花子の残した作品は、日加関係にとって真の財産です」と大使は語っています。「赤毛のアン」の名翻訳と友情の物語は、日本の子供たちに深く親しまれ、戦後の困難な時期に子供たちの心を満たしていったのです。私は在カナダ日本国大使として、2025年の万博からその後に向けて、この重要なプロジェクトを支援し最大の努力を払いたいと思います」

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First Secretary (Embassy of Japan) Takeshi Nukui, Centre Artistic Director Adam Brazier, Japanese Ambassador Kanji Yamanouchi, and Centre CEO Steve Bellamy with a copy of Anne’s Cradle: The Life and Works of Hanako Muraoka.
温井健司一等書記官(在カナダ日本大使館)、アダム・ブレイジアー(コンフェデレーションセンター舞台監督)、山野内勘二在カナダ日本国大使、スティーブ・ベラミー(コンフェデレーションセンターCEO)、英語版「アンのゆりかご(Anne’s Cradle):村岡花子の生涯」と共に撮影


[画像2: https://prtimes.jp/i/112736/1/resize/d112736-1-5e88f44c2715ba417fe8-1.jpg ]

First Secretary (Embassy of Japan) Takeshi Nukui, Centre Artistic Director Adam Brazier, and Japanese Ambassador Kanji Yamanouchi in the Sobey Family Theatre at Confederation Centre of the Arts.
温井健司一等書記官(在カナダ日本大使館)、アダム・ブレイジアー(コンフェデレーションセンター舞台監督)、山野内勘二在カナダ日本国大使
コンフェデレーションセンターのソビーファミリーシアターにて


現在、当センターでは、この小説の舞台化のため日本語と英語に堪能な脚本家を募集しています。第一次募集の締め切りは、2022年12月31日です。詳細に関しては、アダム・ブレイジアー(abrazier@confederationcentre.com)までご連絡ください。(日本語での問い合わせ:高橋由香/Japanese Coordinator/ytakahashi@confederationcentre.com)
または、こちらのサイトをご覧ください。confederationcentre.com/playwright-submissions/.

Media Contact(メディアコンタクト):
Emily McMahon, Communications Manager, Confederation Centre of the Arts
エミリー・マクマホン (コミュニケーションマネジャー/コンフェデレーションセンター・オブ・ジ・アーツ)
emcmahon@confederationcentre.com | 902-628-6135

About Confederation Centre of the Arts(コンフェデレーションセンターについて):カナダのプリンス・エドワード島に拠点を置くコンフェデレーションセンター・オブ・ジ・アーツは、カナダ建国会議100周年を記念して1964年に建設された文化施設です。メインステージでは、ミュージカル「Anne of Green Gables-The Musical™(赤毛のアン)」が上演されています。このミュージカルは初演の1965年から今日まで演じられているロングランのミュージカルです。同時に、当センターは常に新作の創造に挑戦し、文化・芸術の発信を続けています。For details(詳しくは):https://confederationcentre.com/

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