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松本玲子(Vo & Lyrics)、川上啓之(G)、松田直也(B)、近藤慎一(Dr)
Swaragaは、2007年8月川上啓之(G)を中心に結成。川上は過去に、町田町蔵&人民オリンピックショウ、突然段ボール、CANIS LUPUS(=YBO2の北村昌士らと結成)、JOY(=GASTANKのBakiらと結成)、EVIL SCHOOL (=BEYONDS、fOULの谷口健らとのバンド)などに在籍。20数年以上にわたり、アンダーグラウンド・シーンにおける多数のバンドで活躍している。また、音楽ライターとして、各種雑誌でインタビュー記事やCDレビュー、楽器解説なども手掛けており、音楽への造詣の深さゆえの細かな描写が支持されている。

2009年、CM音楽制作やナレーション、執筆業を行う松本玲子(Vo / 作詞)が加入。同年5月から都内でライヴ活動を開始し、同7月には1st CD-R「swaraga/2 songs demo」をリリース。さらに、同11月に新宿ロフトにて開催されたイベントに出演。

その後、元happy family、ZERO GRAVITY SOUND SYSTENの近藤慎一(Dr)、おまわりさんの松田直也(B)を迎え、自主企画イベントを主催(2012年8月現在までに、vol.0、1、1.5、2の4回開催)。同イベントにはこれまで、AS MEIAS、BACTERIA(+guest 森川誠一郎)、BALOONS、BEYONDS、BP.、CAUCUS、GirlPresident、NEMO、RUIN alone、toddle、壊れかけのテープレコーダーズ、吉村秀樹(bloodthirsty butchers)が出演している。

また、同作のレコーディングには、石橋英子 with もう死んだ人たち、uminecosounds等のメンバーとしても活躍中の、須藤俊明がエンジニアとして参加。音への並々ならぬこだわりゆえ、Swaragaメンバーたっての希望により、ミックス、マスタリングは須藤に一任され、変拍子や変則展開が頻出する独特の楽曲に、新たな息吹が吹き込まれ、エキゾティシズムやノスタルジーを漂わせた一枚が完成した。

海外インディ・シーンのポスト・ロック、マス・ロックから遡り、1970年代のプログレッシヴ・ロックに辿り着いたような若いリスナーから、クラシック/現代音楽/ジャズの技法を採り入れた映画/アニメのサウンドトラックとロックを同列で愛聴するようなリスナー、ストレンジで先鋭的な女性ヴォーカル・ロックのファンにまでアピールしそうなアルバムに仕上がっている。

ちなみに、バンド名は松本考案の造語。インド音楽の母体となる7音それぞれが、独自の個性を持つ音「swara」として存在すること、白紙の状態にある心を音楽によりひとつの色調に染める「raga」に惹かれ、ふたつを組み合わせたという。Ragaの語源は古代サンスクリット語で、感覚・感情という意味。

1stアルバム『Kataka』に収録された10曲にも、そうした言葉を選んだ思想が色濃く反映されている。平安と思しき時代に生きる女性の心情を綴った「澪標」、映画『ふくろうの河』に着想を得たという「アウルクリーク」、輪廻転生および宇宙と人とのつながりに目を向けた「例えばダーガーのこと」など、聴くたびにさまざまな感情や感覚が蘇る楽曲が詰まっている。