【速報】対イラク戦にまつわる音楽情報 Vol.1

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【速報】対イラク戦にまつわる音楽情報 Vol.1

ミュージシャン、アーティストは、とにかく反戦派、暴力反対、といったスタンスの人間が多い。
そういったことを声高に主張する人も多い。それは、今回の対イラク戦にしても当てはまる。
だから、音楽ファンもそういう考えなのか、
――と思ったら、そうでもない、という事実が今回のニュース群でよく分かる。

特に、今年のグラミー賞でカントリー・ミュージックの主要3部門の最優秀賞を獲得した、
Dixie Chicksの発言に対する反響の大きさは注目。
あらためて、“大国アメリカ”を感じさせる出来事だ。

ここではそういった情報をはじめ、さまざまなアーティストの意見や動向を掲載していきます。

ニュースが入り次第、リアルタイムに更新いたします。上部が最新となります。
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●コールドプレイのクリス・マーティンがロンドンで反戦コンサートに出演
3月15日(土)、ロンドンのShepherds Bush Empireで対イラク戦争の反対を訴えるコンサート『One Big No』が行なわれ、ColdplayのヴォーカリストChris Martinが出演した。

この夜のサプライズ・ゲストだったMartinは「In My Place」「Yellow」「Life Is For Living」の3曲を演奏。その後、MartinがEcho & The BunnymenのIan McCullochをステージに招き入れた。McCullochは「The Killing Moon」をパフォーマンスし、ソロアルバムの曲「Sideling」ではMartinと共演した。

さらにColdplayのギタリストJonny Bucklandも加わり、「Nothing Ever Lasts Forever」を演奏。最後はLou Reedの「Walk On The Wild Side」で演奏を終えた。

コンサートでは、AudioslaveのフロントマンChris CornellがElvis Costelloの「(What’s So Funny About)Peace Love And Understanding」を演奏する映像が流れたり、System Of A Downの「Boom」が初めて披露される場面もあった。このコンサートには他にもEvan DandoBeth OrtonTravisのフロントマンFran Healeyらが参加した。

Darren Davis, NY (C)LAUNCH.com
2003/03/20

●メタリカ、対イラク戦争による海外公演の危険について語る
Metallicaは6月、ヨーロッパでいくつかのフェスティヴァルに出演し、その後米国へ戻って7月4日から<Summer Sanitariumツアー>をスタートさせる。対イラク戦争が迫る中、海外渡航を考え直すことはないかと尋ねられたギタリストのKirk Hammettは、人生を歩む上で恐怖が妨げになることはないと答えた。

「待ちきれないよ。ヨーロッパは久しぶりなんだ。俺たちはカリフォルニアに住んでいて、地震とか、暴動、洪水、そういったものばかりだろう。ヨーロッパへ行くのが危険だっていうなら、カリフォルニアに住んでたって同じだ。一種のチャレンジだよ。考えちゃダメなんだ。そんなものに人生を左右されたくないよ」

Metallicaのヨーロッパ・フェスティヴァルへの出演は6月6日、ドイツのニュルンベルグで行なわれる<Rock Im Park>から。<Summer Sanitariumツアー>は7月4日のポンティアックからスタート。バンドはこの日程に間に合うように帰国する。

Metallicaはこれらのツアーで6月10日にリリースされるアルバム『St. Anger』をプロモーションする予定。

Darren Davis, NY (C)LAUNCH.com
2003/03/19

●ディクシー・チックス、ブッシュ批判のコメントで全米に波紋広がる
Dixie ChicksのNatalie Mainesはブッシュ大統領に対する否定的な声明について公に謝罪した。だが、全米では未だ抗議が続いており、グループのCDを公然と破壊することをはじめ、彼女たちの音楽をボイコットする動きが出ている。

AP通信によればルイジアナ州ボージャーシティーでは、3万3000ポンド(約15トン)のトラクターでDixie ChicksのCDやほかのアイテムが粉砕された。さらに、米国のさまざまな都市のラジオ局が怒ったリスナーの要求により、プレイリストから彼女たちの曲を削除しているという。あるラジオ局は憤慨したファンのために、Dixie ChicksのCDが捨てられるようオフィスの外にゴミ箱を設置した。

Mainesは先週、ロンドンのコンサートで、観衆に向かって「みんな、わかってると思うけど、私達はテキサス出身のアメリカ大統領を恥ずかしく思ってるわ」と話した。しかし、その後に声明を発表し、その中で「アメリカ市民として、私がした発言は尊敬を欠くものであり、ブッシュ大統領に謝罪します。大統領の職務には、その人が誰であれ、最高の敬意を払うべきです」と謝罪した。

Margy Holland, Nashville (C)LAUNCH.com
2003/03/18

●ディクシー・チックスのナタリー、ブッシュ大統領を批判したコメントについて謝罪
Dixie ChicksのNatalie Mainesがブッシュ大統領を批判したコメントについて謝罪した。彼女は先週の海外公演中に大統領に対して否定的な発言をしている。

Mainesは3月14日(金)午後、次のような声明を発表した。
「アメリカ市民として、私がした発言は尊敬を欠くものであり、ブッシュ大統領に謝罪します。大統領の職務には、その人が誰であれ、最高の敬意を払うべきです。私たちは現在ヨーロッパにいて、戦争を急いでいるかに見えるアメリカ人に対し、反米感情が高まっているのを目の当たりにしています。ひとつの選択肢として戦争の可能性はまだ拭いきれないかもしれませんが、ひとりの母親として、私は子供たちやアメリカ兵の命が奪われる前に、できる限りのほかの手立てを尽くしたいのです。私は米国を愛しています。私は誇り高いアメリカ人です」

Dixie Chicksは3月10日(月)にロンドンでライヴを行ない、Mainesが観客に向かって「みんな、わかってると思うけど、私達はテキサス出身のアメリカ大統領を恥ずかしく思ってるわ」と話した。

3月14日(金)、全米のラジオ局がChicksの音楽をボイコットし始め、いくつかの都市ではDixie ChickのCDを捨てにファンが集まっているところもある。

Nancy Brooks, Nashville (C)LAUNCH.com
2003/03/18

●ディクシー・チックス、ブッシュ大統領を批判したコメントについて釈明
海外で最新アルバム『Home』をプロモーション中のDixie Chicksが、先日ブッシュ大統領に否定的なコメントをし、議論を呼んでいる。

3月10日(月)にグループがロンドンでライブを行なった際、Natalie Mainesは観客に向かってこう話した。「みんな、わかってると思うけど、私達はテキサス出身のアメリカ大統領を恥ずかしく思ってるわ」

この声明は米国内であらゆる反応を引き起こし、3人は公式サイトで自分達の立場についてさらなる説明をしなければならなかった。「何週間も海外にいて、アメリカ政府の姿勢について報道されたニュースを読んだり、追ったりしているわ」とグループは言う。「ここでは、驚くほど反米感情が広まりつつある。我が国の軍隊を支援していたら、イラクとの戦争が始まり、罪のない人々の命が奪われる……これほど恐ろしいことはないわ」

Mainesはこうも言う。「大統領は国内にある多数の意見を無視し、世界の国々から孤立していると思う。私のコメントは、そんな不満から発したもの。自分の意見を口にするのは、アメリカ人であることの特権のひとつよ」

Dixie Chicksは、3月19日にドイツのミューニックで公演を行なう。

Margy Holland, Nashville (C)LAUNCH.com
2003/03/14

●ビースティー・ボーイズ、反戦を訴える新曲をネットでリリース
Beastie Boysが公式サイト(beastieboys.com)を通じて反戦を訴える新曲をリリースした。タイトルは「In A World Gone Mad...」で、彼らにとって3年ぶりの新曲となる。ダウンロードは無料。Ad-Rock、MCA、Mike Dの3人は現在、NYでニューアルバムを制作中だ。

Mike Dは、この新曲をレコーディングした動機について次のようにMTVに語っている。「NYにいて、この部屋で毎日お互いに顔を合わせてるうちに、今、目の前で起きていることについて俺たちの考えや気持ちを話さずにはいられないって感じたんだ」

「In A World Gone Mad...」は典型的なBeastie Boysナンバーで、次のような詞が含まれている。“Mirrors, smoke screens, and lies/It's not the politicians but their actions that I despise,(鏡、曇ったスクリーン、そして嘘/俺が軽蔑するのは政治家たちじゃなく奴らの行為)”“Well I'll be sleeping on your speeches 'til I start to snore/'Cause I won't carry guns for an oil war.(演説を聞けばいびきをかいて寝ちまうさ/俺は石油戦争で銃を担く気はないからな)”

Yves Erwin Salomon, NY (C)LAUNCH.com
2003/03/13

●ラッセル・シモンズ、ブッシュ大統領に戦争反対の書簡を送る
 Def Jam Recordsの共同創立者で活動家のRussell Simmonsと、Hip-Hop Summit Action Network代表のBenjamin Chavisは3月10日、イラクの武装解除に向けて戦争以外の手段を使うことを求め、Bush大統領に書簡を送った。

書簡には次のような内容が記されている。「我々はこの書簡において、あなたの影響力と世界のリーダーという地位を用い、戦争をすることなくイラクの武装解除を遂行するよう緊急に提言します。これまでのところあなたは、全面戦争をせず国連と世界各国を統括し、Saddam Husseinの持つ大量破壊兵器の撤廃について賛同を得てきました」

「平和というのは戦争がないことではありません。正義の存在なのです……。大統領に申し上げたいのですが、米国内では、広い地域で貧困が急増しています。多くの若者の希望と熱意は、国家の怠慢によって祭壇の上で選別されています」

Musicians United To Win Without War(戦争に反対するミュージシャン同盟)の結成が発表された先月の記者会見でSimmonsは、海外の戦争に使われる財源は米国内の貧困と無知の撤廃に使われるべきだと強く主張した。

「次のように言わせてもらいたい……。懸念しているのは、約2000億ドルもの資金が使われるということだ……数え違いじゃない……ただ戦争に勝つためだけに使われる金額だ。こんな資金が集まれば、国内にある戦争を闘うことができる。我々はこれまで一度として、貧困と無知という本当の戦争に資金を使ってこなかったんだ」

Musicians United To Win Without Warを支援している著名なアーティストにはJay-ZMissy ElliottSheryl CrowP. DiddyDave MatthewsTweetBusta RhymesNatalie ImbrugliaFat Joe、Eric Benet、Kandi Burruss、Blu Cantrell、Capone-N-Noreaga、Floetry、Jagged Edge、K-Ci&JoJoLil' MoNasOutKastMusiqRaphael SaadiqMos Defらがいる。

Yves Erwin Salomon, NY (C)LAUNCH.com
2003/03/12

●ジョン・メレンキャンプ、新曲でブッシュ大統領を痛烈非難
John Mellencampが、間もなく発売されるニューアルバムの新曲「To Washington」をネット(mellencamp.com)で公開している。政治をテーマにしたこの曲は、Woody GuthrieやCarter家からインスパイアされたものだという。Mellencampは声明の中で「この曲は、“戦争への秒読み”が始まったことに関係なく当てはまるものだと思う」と述べている。

「To Washington」の歌詞はこうだ。

“Eight years of peace and prosperity/Scandal in the White House/And election is what we need/From coast-to-coast to Washington/So America voted on a president/No one kept count/On how the election went/From Florida to Washington/Goddamn, said one side/And the other said the same/Both looked pretty guilty/But no one took the blame/From coast to coast to Washington/So a new man in the White House/With a familiar name/Said he had some fresh ideas/But it's worse now since he came”

(平和と繁栄の8年/ホワイトハウスのスキャンダル/俺達に必要なのは選挙だ/全米からホワイトハウスまで/そう、アメリカは大統領を選んだ/誰も覚えちゃいない/どうやって選挙が行なわれたかなんて/フロリダからワシントンまで/クソッ、と片方が言い/もう片方も同じことを言った/どっちもかなりやましそうだったが/誰も責任を取らなかった/全米からホワイトハウスへ/ホワイトハウスに新しい奴が来た/聞き慣れた名前で/新鮮なアイディアがあると言っていた/でも奴が来て、事態はさらに悪くなった)

レーベルとの決別を公然と、また辛らつに話していたMellencampだが、ニューアルバム(タイトル未定)はそのColumbia Recordsからリリースされるようだ。「離婚は失敗した」とMellencampはスポークス・パーソンを通じて説明している。オリジナルソングの他に、Guthrie、Howlin'Wolf、Robert Johnsonら一連のフォークやブルースのカヴァーソングを収めたこのアルバムの発売日は未定。

Gary Graff, Detroit (C)LAUNCH.com
2003/03/11

●R.E.M.のマイケル・スタイプが反戦を表明
R.E.M.のMichael Stipeが対イラク戦について自らの考えを明らかにした。NYで行なわれたU2のBonoを称えるイベント、Bono MusiCares Person Of The Yearの中でStipeは、アメリカが実際に戦争を視野に入れていることは信じ難いと述べ、George W. Bushの職務はジョークだと付け加えた。

「アメリカってのは一体何なんだ? 何をしようっていうんだろう? こんなことになるなんて信じられない。誇りに思うのは……僕は平和の行進が行なわれている間、NYに向かう飛行機の中にいた。だから、行進に参加したすべての友人と隣人たちに胸を張ってもらいたい。自分はそれができなかったから。アメリカが戦争をするなんてあっちゃいけない。それに、僕らは民主主義なのに大統領が非民主的なやり方で決まったのが今も信じられない。彼の父親が設置した最高裁でだよ……そりゃあ、たやすいはずだろう?」

Stipeは現在、R.E.M.の『Greatest Hits』に収録する新曲を制作中。バンドは今年の夏、ツアーを行なう予定。

Darren Davis, NY (C)LAUNCH.com
2003/03/08

●ブルース・スプリングスティーン、イラクとの戦争回避を望む

Bruce Springsteenは、2月28日(金)にジョージア州ダルースでスタートした今年のツアーの中で対イラク戦争に反対を表明している。

Springsteenのファンジン『The Backstreets』は、Springsteenが「Born In The U.S.A.」を演奏する際、「イラクに関しては平和的な解決を望んでいる……軍隊を無事に帰還させてほしい……。この曲を再び書くのはごめんだ」と話したことを紹介した。また『The Atlanta Journal-Constitution』紙は、Springsteenが同曲を演奏する前に、「この曲は'83年にベトナム戦争について書いた曲だ。もう2度と書きたくないんだ」と話したと伝えている。同紙によると、Springsteenはアルバム『The Rising』から「Empty Sky」を演奏した後に、「平和への祈りとして、この曲を捧げたい」とも話したという。

Bruce Simon, NY (C)LAUNCH.com
2003/03/06

●ブルース・スプリングスティーン、セットのオープニングを変更して反戦を訴える
Bruce Springsteenは今年のツアーでオープニングの選曲を少し変えているようだ。昨年のライヴでは1回を除いてすべてが「The Rising」で始まっていたが、2月28日(金)のジョージア州ダルースの公演は「No Surrender」でスタートした。続く3月2日(日)、テキサス州オースティンのオープニングはEdwin Starr「War」のカヴァーだった。この選曲には注目すべき別の理由があり、テキサスの州都でGeorge Bush大統領がかつて住んでいたオースティンで取り上げた「War」は、「What is it good for? / Absolutely nothing!(何の得があるんだ?/まったく何もない!)」と訴える反戦ソングだ。

28日のショウではこの曲の後に「Born In The U.S.A.」のイントロが流れ、Springsteenは次のように語った。「イラクに関しては平和的な解決を望んでいる……軍隊を無事に帰還させてほしい……。この曲は'83年にベトナム戦争について書いた曲だ。もう2度と書きたくないんだ」

Springsteenはまた『The Rising』の「Empty Sky」をプレイした後に「平和への祈りとしてこの曲を捧げたい」とも語っている。Springsteen & The E Street Bandは3月4日、フロリダ州ジャクソンヴィルでコンサートを行なう。

Bruce Simon, NY (C)LAUNCH.com
2003/03/05

●U2のボノ、イラク問題でブレア英首相を非難
U2のフロントマンで政治活動家のBonoは、対イラク戦についてTony Blair英首相を非難している。しかし、その一方でBonoは、Saddam Husseinに武装解除か軍事攻撃かを迫るBush政権の政治的同盟者に対して寛大でもある。

Bonoはパリでフランス大統領のJacques Chiracと会談した後、ロイター通信に次のように語った。「Tony Blairは石油のために戦争をするわけじゃない。イラクを純粋に有罪だと確信してるんだ。僕の意見では、彼は純粋に間違っている。Saddam Husseinの殉教者を出しちゃだめだ。彼はカメラの前ではうまく振る舞っているが、厳しく接しないと」

Bonoは世界的なエイズの流行についてChiracと会見した。イラクの騒ぎのせいでエイズが“忘れ去られた戦争”になっているという。「(エイズは)まったく違うスケールの戦争なんだ。どんな戦争や争いで失うよりも多くの人々が、エイズで亡くなっている」

Gary Graff, Detroit (C)LAUNCH.com
2003/03/04

●シェリル・クロウ、ジェイZ、ミッシー・エリオットらが反戦グループに参加
Sheryl CrowJay-ZMissy Elliottら多くのアーティストが、Musicians United To Win Without Warというグループを結成した。

2月27日(木)、マンハッタンのミッドタウンにあるWarwickホテルで、グループ結成の発表記者会見が行なわれ、Russel SimmonsやHip-Hop Summit Action Network代表のDr. Benjamin Chavis、Roseanne Cash、Lou ReedDavid Byrneらが出席した。

グループは幅広いジャンルのミュージシャンから構成され、National Council Of Churches(キリスト教会全国協議会)、MoveOn.org、NAACP(全米黒人地位向上協会)、NOW(全米女性機構)、Sierra Club(環境保全を目的とする組織)、Artists United To Win Without Warなど32の団体も参加。これら全ての団体は、イラクへの侵攻・占領なく、Saddam Husseinを武装解除させようとする国連の査察を断固支持している。

Simmonsは記者会見の席で、アーティスト達はまだ集結したばかりだが、すでに大きなインパクトを持ち得ると発言した。「50 CentやPuffy、Jay-Zといったギャングスター・ラッパーの連中もみんなやってくれるんだ。Puffyは世界中で、明らかにGeorge Bushより人気も知名度もある。Jay-ZだってColin Powellより好かれているし、有名だ。だから彼らの発言力は大きいし、みんな注目するだろう。特に若い人たちはね。彼らの中でずっと沈黙を守ってきた人たちも、俺たちが動き出せば目を覚ますと約束するよ」

Crowは、迫り来るイラク戦争に対して率直な意見を述べてきた。今週初めに行なわれたグラミー賞のパフォーマンスでは、ダイアモンドで飾ったピース・サインのネックレスを着け、ギター・ストラップには“NO WAR”という言葉が書かれていた。

グラミー授賞式のバックステージで、Crowは「みんな、問題は何かわかってると思うわ」と話していた。「急いで戦争を始めたい人なんていない。みんな、平和について話し合わなければいけないって思ってる。それが目的よ。ただのフォーカス・グループだなんて呼ばれたくないわ。それより大きいものだから」

Musicians United To Win Without Warには他にDave MatthewsTweet、Busta Rhymes、Natalie ImbrugliaFat JoeEric Benet、Kandi Burruss、Blu Cantrell、Capone-N-Noreaga、Floetry、Jagged EdgeK-Ci、JoJoLil'MoNasOutKastMusiqRaphael SaadiqMos Defなどのアーティストが参加している。

Chiam Chad Dougatz, Jason Gelman, and Yves Erwin Salomon, NY (C)LAUNCH.com
2003/02/28

●ポール・サイモン、イラク攻撃を懸念
政治意識を持つ多くのミュージシャン同様、Paul Simonは不安を感じながら今日の世界情勢を見つめており、差し迫った対イラク戦を懸念している。彼は注意深く情勢を見守っているが、米国民は知らされるべき全ての情報を得られていないと心配している。

「懸念と……ある種の無力感があるね。きちんと情報を知らされていないし、今起きていることに鋭い分析、冷静な分析をするのはとても難しい。情報がフィルターにかけられて、監視されているわけだからね。これじゃまるで、行き先の分からない電車に乗っているようなものさ」

2月23日(日)、パートナーのArt Garfunkelと共にグラミーの功労賞を受賞したSimonは、現在『You're The One』(2000年)以来となるニューアルバムを制作中。映画『The Wild Thornberrys Movie』の中の彼の曲「Father And Daughter」は、アカデミー賞のオリジナル歌曲賞にノミネートされている。

Gary Graff, Detroit (C)LAUNCH.com
2003/02/27

●【第45回グラミー賞】リンプのフレッドとS.クロウ、NARAS会長が“戦争発言禁 止”騒動についてコメント
今年のグラミーの裏側では、受賞スピーチの際、アーティストに対イラク戦争について発言しないよう指示があったという噂がホットな話題になっていた。先週、ネット記者のMatt Drudgeは、グラミーのプレゼンテーターや受賞者に対し、戦争について意見を述べないようお達しがあったとリポート。また、Public EnemyのChuck Dも、土曜の夜(2月22日)に行なわれたRock The Voteのイベントで同じ話を繰り返している。このDrudgeの報道に対し、グラミー側は2月21日、アーティストはどんな考えを述べようが自由だという声明を発表していた。

最優秀ハードロック・アーティストのプレゼンテーターとして登場したLimp BizkitのFred Durstは、禁止とされている戦争についてこう発言した。

「今すぐ戦争から手を引くべきだという意見に、みんなが賛成してくれてるといいんだがな」

バックステージでDurstは、戦争のコメントを避けるように言われたわけではないと言い、戦争の見通しについて話す人が少なかったことに驚きはしなかったかという質問にこう答えた。

「いや。でも俺について言えば妙な感じだった。俺はいつも言いたいことを言ってる。だから俺にとってはパーフェクトな機会だったね。たくさんの人がそうするって聞いてたんだ。まぁ、誰もがやるとは思ってなかったけど、もちろん俺はやるつもりだった。ほんとに早く解決してもらいたい。自分が生きてることをほんとに幸せに思ってるし、息子を愛してるんだ。だから、ほんとに止めてもらいたいって思ってるよ」

アメリカン・ミュージック・アワードで戦争反対のTシャツを着ていたSheryl Crowは、グラミーで同じか、似たものを着る予定はなかったのかという質問をバックステージで受けた。

「そのつもりだったの。そうしたら、グラミーの協会がマネージャーに電話してきて、私が何かフザけたものを着るんじゃないか探りをいれたのよ(笑)。彼らは中立の立場を取りたいの。私は……、今夜はそのことについてどうこう言う気はないわ。それはみんなの心や意識の中にあるでしょうから。たくさんの人がそのことについて語ってる。特にプレスルームではね。今日だってIndia.Arieが声明を発表してる。何が問題なのか、みんなわかってるはずよ。誰も急いで戦争を始めたいなんて思ってない。みんな、平和について話さなきゃいけないって思ってる。そのことが目的なのよ」

Flaming Lipsのリーダー、Wayne Coyneは顔にバンドエイドを、Peter Gabrielはリボンを付けて、暗に戦争反対を表明していた。Gabrielはこう語っている。

「昨晩、Rock The Voteのイベントにいて、戦争についての言及は編集でカットされるって言われた。ほんとかどうかわからないから、リボンを付けたんだ。誰も連絡してこなかったけど、Rock The Voteはそう言ってたし、Chuck Dもそう話してたからね」

NARAS(The National Academy Of Recording Arts & Sciences)の会長、Neil Protnowは、グラミーは誰にも検閲を行なうつもりはないという声明を発表して、ことを鎮めようとしている。

「我々は、論争などなかったと考えている。アーティストが言いたいことに関して、何か指示するつもりなどない。アーティストはクリエイティブな人々であり……だからこそ、素晴しい音楽や詞を書いているんだ。彼らには何を言ってもいい権利が与えられている。我々が唯一気に掛けているのは、スピーチの時間だけだ」

Crowが言ったように、アーティストが何を言うつもりか知ろうと、協会は直接マネージャーに連絡をとったのではないかという問いに、Portnowは「そんなことはない。事実無根だ」と答えている。


【第45回グラミー賞 各部門の受賞者リスト】

 主要部門/ポップ/ロックの受賞者

 R&B/ラップ/カントリー/ジャズの受賞者

(C)LAUNCH.com
2003/02/25

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