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1908年1月1日、ハワイ・ホノルルにて、ポルトガル系の両親のもとに生まれる。ウクレレの創始者のひとり、マニュエル・ヌネスの工房の近所に住んでいたビルにとって、ウクレレはとても身近な楽器であった。7歳のとき、75セントで最初のウクレレを手に入れたビルは、10歳でプロミュージシャンとなり、1927年には、ワイキキの象徴、ロイヤルハワイアンホテルのオープニングセレモニーでバンドの一員として演奏した。(その80年後、2007年に行われたリニューアル・セレモニーでも演奏している)

22歳でメインランドに渡り、その1930年代当時、「ジャズ」「ハワイアンスウィング」などが主流だったハリウッドのミュージックシーンでジャズ・ギタリストとして活躍。様々なバンドを渡り歩き、ルイ・アームストロング、ビリー・ホリデイ、ソル・ホオピイ、ベニー・ナワヒ、ジョニー・ノーブル、チャーリー・クリスチャン、エルビス・プレスリーといった音楽史に名を残した偉大なミュージシャンたちと共演する。

こういった音楽人生の中で、彼の音楽のルーツが「ジャズ」となるのは必然だった。今日では、多くのミュージシャンがウクレレでジャズを演奏するが、彼はその第一人者的存在で、ロイ・スメック、ライル・リッツと肩を並べる巨人だ。ジャズ・ギタリストでもあった彼のウクレレプレイは、おしゃれで非常に洗練されている。90年を超える長いキャリアによって築き上げられた圧倒的なテクニック、センス、そして、音色。101歳になっても、音楽に夢中であんなに弾けるなんて、驚きとしか言いようがない。

近年、アルバム『Tropical Swing』(Moon Room Records/2004)『Duke of Uke』(Moon Room Records/2005)がリリースされ、さらに彼が94歳でもう一度ウクレレを持つようになった経緯をつづった自身出演のドキュメンタリー映画『To You Sweetheart、Aloha』(2006)がハワイ国際映画祭などで多くの賞を受賞するなど、話題になっている。

(オフィシャルより)