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サウスロンドンを拠点とするマルチインストゥルメンタリスト、ボーカリスト、プロデューサーのクイン・ウルトンは、高らかに歌い上げるボーカルと絡み合うアコースティックテクスチャーをアブストラクトなエレクトロニクスと融合させた生々しいサウンドを披露する。そのサウンドは非常にユニークで、彼のキャリアがここまで到達するまでに歩んできた道のりを考えれば、それは理解できるだろう。

クインは幼少の頃にサックスを手にした。彼の音楽への渇望は、ジュリアン・ジョセフとソウェト・キンチという英国ジャズシーンの重鎮の指導によって育まれたものである。ジャズが中心ではあったが、父親の多様なレコードコレクションのおかげで、家ではブルース、フォーク、ロックなどの音楽にも囲まれていた。

ソロ・アーティストとしての世界への最初の跳躍は、2017年にリリースした自主制作のEPで、自身の声と、楽器奏者としてのスキルをどう操ってストーリーを伝えるかを模索し始めた頃であった。これらのリリースにより、彼は2018年のRed Bull Music Academyに参加することになる。2週間のコースでは、ジャスト・ブレイズやテクノの父マイク・バンクス(Underground Resistance)といった伝説的なアーティストと一緒に仕事をすることで、彼の目は電子音楽文化の世界に開かれ、彼の範囲と野心を完全に変えた。

次のEP「Long Gone」(2020年)では、プロダクション・スキルを磨き、ヴォーカル能力をさらに押し上げることで、より洗練されたサウンドを披露した。Show Your Face」EP(2021年)では、コラボレーターのConor AlbertやDemae(Touching Bassファミリー)と組んだときの彼の強みを示し、伝統的なジャズとエレクトロニック・サウンドスケープをブレンドする新しいエキサイティングな方法を紹介した。彼は2021年のシングル「Sober」で、このよりオルタナティヴなサウンドを構築し続けている。

2022年5月27日、デビュー・アルバム「Alexithymia」をリリース。このプロジェクトは、多くの若者が強い感情を処理し表現する際に直面する葛藤を分解したもので、クインが人生を通して直面した感情の激しい瞬間、あらゆるタイプの人間関係の中に存在するものをつなぎ合わせた、一本の物語のような形を取っている。