Tonic

　ロサンゼルスを本拠地とするTonicは、'70年代後半のロックと'80年代初期のニューウエイヴに明らかに影響された、メロディアスなオルタナティヴ寄りポップスをプレイしている。彼らがその名をもっとも知られているのは、ジャンルを越えてヒットした“If You Could Only See”だろう。これは、Tonicにとっても成功へのきっかけとなった曲だった。　オルタナティヴラジオやトップ40ラジオ、さらにアダルトオルタナティヴラジオ局で頻繁にオンエアされたこの曲は、あっという間に彼らのデビューアルバム『Lemon Parade』をプラチナムに押し上げた。　ヴォーカル兼ギターのEmerson Hartと、ギターのJeff Russo、ベースのDan Lavery、そして様々なドラマーから成るTonicは、まだTonic名義では2枚しかアルバムをリリースしていない。しかし、既に'90年代のポップスのマーケットに大きくその足跡を残している。　Emerson Hartはニュージャージーで育った。しかし、ニューヨーク出身のJeff Russoと彼が出会ったのはロサンゼルスのビリヤード場だった。2人はさらにカリフォルニア州ハリウッドで話題の店、Canter's Kibbitz Roomで、Dan LaveryとドラマーのKevin Shepardと知り合う。この店はWallflowersのようなバンドがレコード契約を獲得する前に、夜遅くジャムセッションをしていたところだ。4人はバンドを結成し、Tonicと名乗った。特定のコード進行から取った名前だった。頻繁にツアーを行った彼らは、やがてPolydorと契約を結ぶ。　プロデューサーにJack Joseph Puig（これまでにBlack CrowesやJellyfishなどを手がけている）を起用して、Tonicは『Lemon Parade』を制作、'96年にリリースした。彼らは数々の全国ネットのテレビ番組にも出演した。David Lettermanの番組、Conan O'Brienの番組、『Vibe』、そしてKeenen Ivory Wayansの番組等々。さらに、全米ツアーを行い、これも大成功させた。しかし、2ndアルバムのためのセッションが始まる前に、ドラマーのKevin Shepardが脱退。彼らはレコーディングメンバーとして、Peter Maloneyを起用した。バンド自身がプロデュースした、Tonicの2ndアルバム『Sugar』は、'99年の秋にリリースされている。This Biography was written by Lesley Holdom.