ニュース・最新情報

プロフィール・バイオグラフィ・リンク

グレイト・ギタリストの象徴のような存在のJeff Beckは、バンドの中でプレイするより、自己の世界で自由にプレイするソロの作品で、はるかに実力を発揮するプレイヤーである。言うまでもなく、Beckは最高の表現力を持った冒険心に富んだギターの達人。彼のギターワークは最高級のブルース・ロックやフュージョン、メタル等、多くの流行の音楽の原形を作った。彼の残した数多くの作品を聴くためには、果てしなく長い時間が必要となる。

''44年生まれのBeckは、ロンドンのウインブルドン・アート・カレッジに通い、シンガーのLord Suchと親しくなった。''65年、Eric Claptonの後任ギタリストとして、BeckはYardbirdsのギタリストの座に収まる。Claptonはブルースを純粋に愛していたため、バンドが次第にコマーシャルになっていくことに不満を感じ、バンドを離れたのだ。

1年後、ベーシストのPaul Samwell-Smithがプロデューサーとしての道を歩むために脱退した後、Chris Drejaがベースを担当し、新しく加入したJimmy PageとBeckが2人でギターパートを受け持つようになる。短い期間ではあったが、この2人のギタリスト在籍時、バンドは信じられないほどダイナミックな作品を創り出した(“Over Under Sideways Down”は要チェック)。

彼らは''66年、Michaelangelo Antonioni監督の映画『Blow-Up』に出演し、その中で“Stroll On”を演奏したが、そこでBeckはギターを壊すよう「要求」された。それはファンが粉々になったギターを奪い合うシーンで終わる。結局BeckはYardbirdsを''67年に脱退。脱退後に2枚のシングルをリリースしたが、1枚はベックがヴォーカル、もう1枚はインストという作品であった。

その後、伝説の第1期ジェフ・ベック・グループが結成される。Rod Stewart、Ron Wood、Micky Wallerというラインナップだ。『Truth』は、Beckの最高のアルバムとなった。Stewartの声と、自由自在に弾きまくるブルースソロでのBeckの光り輝くようなギター・サウンドのバランスは素晴らしく、短期間ではあったが2人は完璧に息のあった所を見せた。“Shapes Of Things”と“Rock My Plimsoul”は、以前レコーディングしたヴァージョンと比べ、新鮮かつ攻撃的である。また、ワウワウを効果的に使ったHowlin'' Wolfの“I Ain''t Superstitious”のカヴァーは、圧倒的な迫力で迫ってくる。

『Beck-Ola』にも“All Shook Up”や“Rice Pudding”と言った煌めくような曲が収められているが、StewartがFaces結成のため''69年にバンドを離れると、Beckは、Vanilla FudgeのCarmine Appice、Tim Bogertらとバンド結成の計画を進める…ものの、車の事故で長いこと入院を余儀なくされ、その間にCarmine とTimはCactusを結成してしまう。

その後、BeckはCozy Powellたちと第2期ベック・グループを結成して3年振りに復帰を果たす。第2期のメンバーはCozy Powell (Ds), Bob Tench (Vo), Clive Chamen(B),Max Middleton (key)。71年に『Rough & Ready 』、72年に『Jeff Beck Group』をリリース。そして解散。

Cactusを解散させたCarmineたちとBeck, Bogert And Appice(BBA)を結成して、73年『Beck, Bogert And Appice』をリリース、その後日本公演の2枚組ライヴを73年に日本のみで発売するものの、BBAも短命に終わってしまう。

バンドを離れると、後には崇拝者たちから炸裂するギター・テクニックと呼ばれたBeckのギターだけが残った。そこを出発点として、彼はインストゥルメンタルアルバムを発表していく。

『Blow By Blow』に続いてリリースされた『Wired』は、Beckの今までで最もワイルドなチョーキングの数々や、ジャズ・ロックのルーツが再び顕著に現れた作品で好評を博した。Gene Vincent & The Blue Capsへのトリビュート・アルバム『Crazy Legs』は、''93年にリリースされたが、Beckを研究する素材という以上の要素は見受けられない。

※以下ソロ・アルバム。
●Blow By Blow (''75年)
●Wired (''76年)
●Live With the Jan Hammer Group (''77年)
●There And Back (''80年)
●Flash (''85年):ソロになってから唯一のヴォーカル入りアルバム。ロッドが参加の“People Get ready”がヒット。グラミー賞受賞(ベスト・ロック・インスト・アルバム)。ナイル・ロジャースがプロデュース。

●Guitar Shop (''89年)
●Frankie''s House (''92年):オーストラリアのテレビ映画のサントラ
●Crazy Legs (''93年):Gene Vincentトリビュート
●Who Else!(''99年):前2作がサントラ、トリビュートものであったことを考えると、なんと10年振りのオリジナル・ソロ・アルバム。

ライブ・コンサート・チケット