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アンビエントの開拓者としてスタートし、現在ではエレクトロニカに群がる選ばれた人々に奥義を授ける謎の策術師の役を演じるOrb。活動歴を伸ばすにつれ、そのアルバムは象徴性と難解さを増している。

Orbは基本的にはAlex Patersonのワンマンプロジェクトで、Youth、Steve Hillage、Thrash、KLFのJimi Cautyといった少数のコラボレーターが入れ替わり立ち替わり参加する。ロンドンのクラブシーンに登場した当初は、ハードな部類のテクノに相対する“チルドアウト”したオルタナティヴだった。

正規の1stシングルは、Enoの霊妙な音のうねりと、ヒッピーのサイケデリックやアシッドハウスのダンスグルーヴ、それに不可解なセリフが渾然一体化した“A Huge Ever Growing Pulsating Brain That Rules From The Center Of The Ultraworld”で、アンビエントハウス初のヒットとなる。次の“Little Fluffy Cloud”も夢心地を誘う曲で、サンプリングしたギターのループが延々と繰り返され、ビートニクジャズのシンガー、Rickie Lee Jonesが澄んだ声で砂漠の夕陽について取りとめもなく喋りつづける。

この2曲を収録したアルバム『The Orb''s Adventures Beyond The Ultraworld』によって、あらゆるものがアンビエントになり得るという意識が急速に広まった。Orbはスターになり、風変わりなライヴショウを展開して、アンビエントの覇者としての地位を確立した。

''60年代風のライティングショーを取り入れたOrbのギグは、パフォーマンスというよりイベントで、オズの魔法使いのようなパフォーマーが発するダンス光線に、オーディエンスは酔いしれた。

『U.F.Orb』には、3枚目の全英チャートヒットになった39分に及ぶ大作“Blue Room”が収められていた。『Live 93』でもアンビエントのトリップは続く。これはイギリスのGlastonbury Festivalをはじめ、コペンハーゲンや東京でのパフォーマンスを収めた2枚組CDで、そうそうたるDJたちが彼らのヒット曲を手際よくミックスするOrbの刺激的なパフォーマンスが、ファンのプライベートルームに届けられた。

『Pomme Fritz』で方向性を変え、パーカッションや切れのいいビートを効かせたハードなテクノを披露したのは、人気が出たことに対する彼らの反発でもあっただろう。ふくれあがるビートと沈んだ雰囲気で得体の知れない広がりを感じさせる『Orbus Terrarum』でも、混沌の闇は消えなかった。

Andy Hughes、Thomas FeldmanとPatersonという顔ぶれになったOrbは、『Orblivion』でドラムンベースの軽やかなビートを採り入れ、すでにあるものを作り替える作業にいそしむ。この『Orblivion』は、『The Orb''s Adventures Beyond The Ultraworld』以来の遊び心にあふれ、ドラムンベースのグルーヴを土台に、メロディーや切れ切れに語られる言葉、意識の流れによる狂騒を包括したアルバムだった。宇宙旅行(“Delta MK II”)、極東文化(“Bedouin”)、終末論的な聖書の予言(“Log Of Deadwood”)、数秘学(“72”)といったテーマが次々に現れる。

アメリカンミュージックを解釈しなおして、驚くべき音楽を作り出すことを得意とするイギリスの伝統にのっとり、Orbはサイケデリックを、フリークたちが想像だにしなかった高みに引き上げた。その過程で、彼らはあらゆる音楽形態についての新しい思想を創造してきたのだ。

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