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ほら、たまにいるんだよな、おめでたいイギリスの業界人で、自分は何でもできるんだって思ってるやつ。わかるだろ? 『Paul McCartney』('70年)なんていう控え目な題目の、自作自演のデビューアルバムを出して、そんな潮流を生んだPaul McCartneyのせいだ。それから、アイスキャンディの棒で宇宙を再構築する合間に、暇だと寂しいから自慰に走るTodd Rundgrenもしかり。そういう連中はデジタルに通じていて、ベースもドラムもギターも、全部のパートをひとりでこなせてしまう。それをして一般には、“prodigy”(=天才)と呼ばれるのだ。

言うまでもなく最近では、シンセサイザーとヨダレ受けさえあれば、どんなに立ち遅れた人間だって彼らと全く同じか、それ以上のものができてしまう。例えば今月の一押し、Liam Howlettあたりも、浮浪者仲間に助けられたか、そそのかされたかして作ったEP“What Evil Lurks”とシングル“Charly”で、'91年の英国のレイヴ・シーンをぶっちぎって見せた。
そして登場したのが、Prodigyの1stアルバム『Experience』である。これで彼らは、一時は絶滅が危惧された種族の後継ぎとしての地位を確立。続く『Music For The Gilted Generation』では、へヴィ級のバイオチップ・チャンピオンの座を揺るぎないものとした。

さて、『Fat Of The Land』の発表で、噂の花は全開である。彼らは例えば、KMFDMあたりを凌ぐのだろうか。怪しいところだ……が、観ていて楽しいのは確か。腐敗が始まらないうちに、チェックしておくことだ。

This Biography was written by Jeff Morgan

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